たにしのアブク 風綴り

87歳になります。独り徘徊と追慕の日々は永く切ない。

啓蟄「春一番」吹く、ロシアよ「プーチンを止(と)めろ」

2022-03-05 19:18:41 | Journalism
令和4年3月5日 二十四節気の「啓蟄」です。
地中の冬眠虫が陽気に誘われて穴から這い出す。
岸辺の草が芽吹き、枯れ草が緑に染まり始める。
関東地方で「春一番」が吹いた「萌えーの春」。



世界は「戦火の春・ウクライナの悲劇」に連帯を表明している。
ロシアに対し、一刻も早く「戦火を止める」べく要求している。
「ロシア軍撤退を求める国連決議」を141カ国の賛成で採択した。

しかし、反対した国が5か国ある。
当事国ロシアのほか、ベラルーシ、シリア、北朝鮮、エリトリア。
中国、インド、パキスタンなど35か国が採決に際し棄権した。
この他、無投票が12カ国あった。世界は「複雑・怪奇」だ。





ロシアの「軍事侵攻」に「ノー」とした国際世論に対し、
ロシアは「クソくらえ」とばかりに侵攻を止めない。
世界最大級の「原発施設」も攻撃して掌握してしまった。





今朝の毎日新聞「読者投書欄」に載ったーー、
「★心に響いた「無関心は共犯」と題する投書を読んだ。引用させ頂きます。
 ウクライナのゼレンスキー大統領の次の言葉を読み、心にズシリと響いた。
 「無関心でいるのは、共犯になることです」(2月19日のミュンヘン安全保障会議)
 ロシアの文豪・トルストイはクリミア戦争(1853~56年)に将校として従軍した体験で非暴力主義になっていったと聞く。
 彼が残した「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。他人の幸福の中にこそ、自分の幸福もあるのだ」という言葉は有名だ。
 ロシアの人々の素地にこういう思いがあると確信している。
 ロシアの人々が無関心であるわけはない。ロシアの中から平和への活動が熱を増していくことを切に願っている。
 自分に何ができるだろうか。まずは周囲の人と真剣に語り、考えること。
 ロシア内外の民の声がこの悲劇を止めると信じたい。」(東京都在住の女性、52歳)



ロシア国内でも軍事侵攻に反対するデモが行われている。
モスクワのほか、サンクトペテルブルクなど各地で抗議デモが行われ、
警察に拘束された人は国内の51の都市で約1400人が拘束されたり、
言論統制が強化され、政府批判のラジオ局も閉鎖されている。









「無関心こそが戦争の最大の共犯者」このフレーズは、
「たにしの爺」が以前に見た映画を思い出しました。
フランス映画「あの日の声を探して」のテーマでした。



ロシアの「チェチェン共和国進攻」を背景に撮った映画、
「あの日の声を探して」
たにしのブログで2015-06-06にレビューしています。

日本の公開上映に合わせ来日した脚本・監督の、
ミシェル・アザナヴィシウス氏は、ある対談で、
「戦争の最も強大な共犯者は無関心ではないか」と語ったという。



私たち日本人は「決して無関心」ではない。がしかし、
直接どうすることもできない「もどかしさ」の中にいる。
「ウクライナ義勇兵」募集に元自衛官ら含め、
数十人の日本人が名乗り出ているという。



「ヤフコメ」には、日本の立ち位置について、
「専守防衛なんて無力」とか「この際、核保持を」とか、
いざの時、「アメリカなんてあてにならない」とか、
「攻められたとき、日本人はどこまで抵抗する気があるのか」
なんていう「コメント」が連日、賛否、応酬されている。



「たにしの爺」は思う。
「プーチンの侵攻」--教訓は「こちらに敵意がなくとも」
「領土拡大の野心」を持つ大国は、周辺国の存在自体が、
「敵意国」だと決めつける論理を持っているということです。



戦争の最大抑止力は「戦争を許さない世界世論」。
大国による国際法蹂躙を許さない世界こそ抑止力。

この論理を蹂躙した「核大国・プーチンのロシア」
私たちは「無関心」でいられる環境にはないのだ。
(写真はNHKテレビから)