とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

PM2.5九州でも基準値の3倍を超える

2013-12-06 22:19:19 | ニュース
今日の午後、九州の北部を中心に微小粒子状物質PM2.5の大気中濃度が高まり、外出を控えるよう注意喚起する指針値70μg/m3の3倍以上もの値になったそうだ。福岡市では視界が10キロ未満になる「煙霧」が発生し、もやがかかったようになり見通しの悪い状態が続いたという。

同じころ中国の上海では、PM2.5の濃度が24時間平均で472μg/m3という日本の指針値の7倍近い濃度だったというから、どうみても中国から流れてきた空気が九州北部にも流れ込んできた可能性が大きい。中国の大気汚染は、これから来年2月にかけてさらにひどくなると見られており、九州や中国地方などの西日本では、大気汚染が深刻な問題になってくる可能性がある。これらの地域に行く場合は、様々な情報を収集し、対策を講じた方がよさそうである。

因みにPM2.5とは、大気中に浮遊している直径が2.5μm以下の超微粒子(1μmは1mmの千分の一)のことを言う。この超微粒子のPM2.5は、粒径が小さいため、気管を通過しやすく、肺胞などの気道より奥に付着するため人体への影響が大きいと考えられ、呼吸器や循環器系への影響が指摘されている。日本では「1年平均で15μg/m3以下、かつ1日平均で35μg/m3以下」という環境基準が定められているが、環境省の調査結果によると、平成 22 年度の環境基準達成率は、一般局で 32.4%、自排局で 8.3%となっているそうで、多くの地点で環境基準が達成されていないようだ。

PM2.5の発生メカニズムは、物の燃焼などによって直接排出される場合と、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)などのガス状大気汚染物質が環境大気中での化学反応等によって粒子化する場合の2通りがあり、主な発生源には、ボイラー、焼却炉などのばい煙を発生する施設、コークス炉、鉱物の堆積場等の粉じんを発生する施設、自動車、船舶、航空機などだ。また、これら人為起源のものだけでなく、土壌や海洋、火山等から発生する自然起源のものもあり、鹿児島県の桜島が放出する二酸化硫黄を含む火山ガスが、関東、東海などでPM2.5の濃度を上昇させる一因になっているという研究結果も発表されている。

日本では、大気汚染問題は解決していたような感覚もあったが、中国からの影響や火山ガスによる影響など、まだまだ深刻な問題としてとらえておく必要があるようだ。今後はPM2.5予報(http://pm25.jp/)などを確認のうえ外出する必要があるかもしれない。きれいな空が、なくなってしまうのは考えるだけで恐ろしい。