石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月2日)

2013-03-02 | 今日のニュース

・アジアのLNGスポット市場下落、$18/百万BTUを割る。不需要期と日本の高値買い控えが原因

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今週の各社プレスリリースから(2/24-3/2)

2013-03-02 | 今週のエネルギー関連新聞発表

2/25 国際石油開発帝石    幹部社員の人事異動について http://www.inpex.co.jp/news/pdf/2013/20130225.pdf
2/26 JX日鉱日石エネルギー/出光興産    出光興産(株)との石油製品相互供給取引に関する基本合意について http://www.hd.jx-group.co.jp/newsrelease/2012/20130226_01_0920492.html
2/27 伊藤忠商事    米国LPガス輸出基地建設プロジェクトへの参画について http://www.itochu.co.jp/ja/news/2013/130227.html
2/28 JXホールディングス    子会社における太陽光発電用途ポリシリコン事業からの撤退について http://www.hd.jx-group.co.jp/newsrelease/upload_data/20130228_05_01_0920492.pdf
2/28 JXホールディングス    役員等の人事異動について http://www.hd.jx-group.co.jp/newsrelease/2012/20130228_01_0920492.html

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三大国際石油企業2012年度業績速報シリーズ(1)

2013-03-02 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0256ExxoMobil2012.pdf

 

I.ExxonMobilの業績(上)

ExxonMobil、Shell及びBPは三大国際石油会社(International Oil Company, IOC)或いはスーパー・メジャーと呼ばれているが、これら三社の昨年度の業績が相次いでホームページに公表された。
本稿では三社の公表資料の中から2012年度の売上高、利益、石油及び天然ガスの生産量並びに設備投資額を取り上げて分析するとともに、過去5年間(2008~2012年)の各社の業績の推移を見ることとする。そしてシリーズの最後に三社を横並び比較し、その優劣を検討して見る。
最初に取り上げるのはExxonMobil社である。(詳細は下記同社HPを参照)
http://news.exxonmobil.com/press-release/exxon-mobil-corporation-announces-estimated-fourth-quarter-2012-results

(生産量、売上が減少しても利益は前年度を上回ったExxonMobil)
1.2012年の売上・利益・投資及び生産量
(1)売上高
 ExxonMobilの2012年1-12月の売上高は482,295百万ドルであり、前年度の売上486,429百万ドルに比べ0.8%の減収となった。後述の如く同社の原油と天然ガスの合計生産量も前年比で減少(-6%)している。平均価格が高めに推移したため大幅な生産減にも関わらず売上が微減で済んだと言えよう。
 
(2)利益(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-93aExxon.pdf 参照)
 利益は44,880百万ドルであった。これは前年度(41,060百万ドル)に比べ9.3%のアップであり、売上高の減少(-0.8%、上記)と対照的な結果となった。この利益額は日本円で約4兆円であり国際石油企業の強靭さを見せつけたと言えよう。
 利益の内訳を上流部門(原油生産)と下流部門(石油精製販売)に分け、さらにそれぞれを米国内と米国外に分けて比較すると、まず最も利益が多かったのは米国外の上流部門であり、全体の利益の58%の25,970百万ドルを稼ぎ出している。米国内の上流部門の利益額は3,925百万ドル(同9%であり、両者を足し合わせるとExxonMobil社の利益の3分の2が上流部門によるものであることがわかる。
 これに対して下流部門は米国外で9,615百万ドル、米国内では3,575百万ドルの利益を計上しており利益の3割弱を占めている。上記の上流部門の利益と比較すると、ExxonMobil社は利益の大半を上流部門、特に米国外の上流部門に依存していると言える。但し前年の部門別利益と比較した場合、下流部門の健闘が目立っている。即ち2011年は下流部門の全社利益に占める割合が11%に過ぎなかったのに比べ2012年は29%を占めており、特に米国外の下流部門の利益は前年比4.4倍と大幅に増加し、海外における石油製品の採算性が顕著に向上している。

(3)設備及び探鉱投資
 2012年度の投資総額は39,799百万ドルであり、同社は利益とほぼ同じ程度の投資を行っている。投資を上流部門、下流部門、化学部門およびその他に分けると、上流部門には全体の90%を占める36,084百万ドルが配分されている。利益に占める上流部門の比率は67%であり(上述)、これを上回る比率で上流部門に投資していることになる。同社は事業の軸足を上流部門においていると言えよう。

(4)石油・天然ガスの生産量
 2012年の石油と天然ガスの生産量は石油が一日当たり平均219万バレル(以下B/D)であり、天然ガスは日産123億立法フィート(以下cfd)である。これを2011年の各国の生産量(BPエネルギー統計による)と比較すると、石油の生産量はブラジルに匹敵する生産量であり、天然ガスはカタールと中国の中間程度に匹敵する 。天然ガスを石油に換算し石油と合計した場合、ExxonMobilの生産量は424万B/Dとなるが、この生産量は世界第7位のカタールと肩を並べる規模である。
 石油生産量を地域別にみると、最も多いのはアジア・大洋州の82万B/Dであり、続いてアフリカ49万B/D、米国42万B/Dである。また天然ガスについてはアジア・大洋州が最も多く(49億cfd)、次いで米国(38億cfd)である。特に米国における天然ガスの生産量は近年大幅に増加している。米国では現在シェール・ガスの開発がブームを呼んでおり、ExxonMobilもMarcellus社の買収など積極的な投資を行って米国での天然ガス生産に力を入れている。

(続く)

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 

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