ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

「縮むクルマ経済」と第二東名

2008年06月21日 | 高速道路
日経新聞に3回連続で「縮むクルマ経済」という記事が掲載されていた。
日本の人口減、高齢化、若者のクルマ離れなどで内需という意味ではクルマを中心とした経済はこの先大幅な縮小方向への見直しを余儀なくされる、ということをカーシェアリング、パークアンドライドなど、いろいろな例を示して説明していた。

一貫して右肩上がりできた日本の自動車関連市場はこの先、新車販売も保有も走行距離もすべて縮小する。それを前提とした構造変換が必要であるという意味では(例示にはちょっとピントはずれのものもあったが)大筋ではそのとおりだと思う。

ところが、こうした話とまったく逆行しているのが第二東名だ。
この市場環境のなかで、本当に10兆円近くかけて作る必要があるのか?

推進関連のサイトに書かれている説明は、明らかにまだわが国の自動車トラフィックが右肩上がりで増え続けることを前提にしている。

我々はとんでもない負の遺産を作ろうとしているのではないか?

第二東名不要論に対する反論は「高速道路は耐用年数がある」が定番だが、何にだって耐用年数はある。耐用年数があるなら補修するのが普通で、もう一個新しく作るという選択肢はよっぽどの理由がなければ選ばれない。
東海地震のバックアップというなら、中央道がある。

10兆円(だか、7兆円だか)という天文学的な予算を費やして作る必要性について、いろいろ探してみたが見当たらなかった。

明確な説明資料などがあるか、知っている人がいたら教えて欲しい。