ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

トヨタの「Fun to drive again」はうまくいくのか

2011年11月23日 | 雑記
トヨタが、Fun to drive again / ReBornというキャッチフレーズでキャンペーンを始めた。

まずは北野武とキムタクを使って、信長や秀吉の生まれ変わりという設定で昔のトヨタ車にのって現れる。
この設定には何の説明もなされないが、それをフックにしていることは間違いない。
特に超ビッグタレントを共演させているからには相当気合の入ったティザー広告だ。

「Fun to drive again」「まずは俺らが動く」というあたりで、国内消費者、特に若者がクルマという商品やドライブにパッションを感じていないことに対する啓蒙的な広告キャンペーンであることはわかる。
特に最近の若者の免許取得率低下はカーメーカーにとって極めて深刻な事態だ。

そして、Fun to drive again キャンペーンの流れで実写版ドラえもんシリーズが始まった。
ジャン・レノのドラえもんはかなりインパクトがあるし、「でも、のび太君、免許ないじゃん」という落ちも面白い。
この広告プランナーには力量を感じるが、しかしこの広告には欠点がある。
というか、基本的に最近の若者のメンタリティを理解していない昔ながらの車好きが作ったんじゃないかと思う。

というのも、山下智久扮するスネ夫がしずかちゃんをFJクルーザーに乗せて河原を走り去るシーン。
ああいう自然環境で石を跳ね上げてフルスロットルで走ることに、多分今の若者は嫌悪感を感じると思う。

多分、こんなことでは若者のクルマ離れは防げない。クルマを持ってるということだけでスネ夫になびくしずかちゃんは、実際にはあんまりいない。
今の若者にとって、クルマは特定の場面で生活を便利にする道具以上のものではないのだ。

でも、じゃあどうしたら若者をクルマという商品に引き戻す事ができるのか?というと、これは私にもわからない。