続き
山頂からの展望は予想通り大盤振る舞いだった
先ずは正面に大きく八ヶ岳連峰
(ワイドに写した為アルバムを跨いでしまいました。カットしてしまい写ってはおりませんが左に男山や天狗山も間近に見えておりました)
佐久の北方に大きく裾野を広げる浅間山
どん尻に西上州のさざめく山並みを遠望(冠雪した南アルプス・北アルプスは目視は出来たが残念ながら写真に写らず)
興奮する気持ちが幾らか落ち着いたところで八ヶ岳と対峙し紅茶を飲んだ。今日は彼方の山に少し雲が張り付いている位で殆ど快晴と言って良いほどの小春日和だったが時折、谷から吹き上げて来る風はやはり晩秋の物だった。傍らにマツムシソウの花が一輪、霜枯れた様に痛々しかった。
高崎のご夫婦が下りて山頂は二人だけ、静かな時を気が付けば2時間も過ごしていた。
トチの木までの急坂は目線が高くなったせいも有りかなりの物だった。おまけに落ち葉に隠された道は浮石も有りで一気に駆け下る事も出来ない。水源地の看板までは登りも下りも中々大変な道であった。
林道に出る手前、沢を渡った所に目も覚める様な一枚の葉が落ちていた。今年の長雨は木々の葉を赤く染める前に殆どが茶色に化している。思わず上を見上げた。だが、それらしき木は無かった。
私は時々不思議に思う事がある。まるで人が入って手入れをしているのではないかと思う程、雑木の斜面一帯、草も下生えも無くスッキリとしている場所が在る。「天狗の遊び場」と言われている事は本で知ってはいたが現実的ではない(こうした場所で用を足すとにわかに周辺が暗くなり出口が見つからずに遭難してしまう・・・と言う様な内容だった気がする)
そんな事を思いながら林道をのんびり下って行くと今迄くすんでいたカラマツの木が下山のフィナーレを飾るかの様に一斉に輝きだした。
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車を停めた付近で見かけた渓谷、どうやら鉱山跡らしい。オドロオドロした岸壁とは対照的なコバルトブルーの川水が深く印象に残った。
今日の一浴は碧岩と立山が望める南牧村のキャンプ場とした(300円)。さして広くも無いし決して豪華な造りでは無いのだが清潔感と窓いっぱいに広がるロケーションは抜群。おまけにシーズンオフと言う事もあり貸し切りだった。売店で食べたソフトクリームも美味しかった~。