続き
日光、鬼怒川を抜け舘岩に着いた時には時刻は15時を回りススキの穂を斜光が煌めかせている時刻でした。前沢集落は燧ヶ岳登山の帰り偶々見つけて寄ってみましたが丁度ロケ中で集落を廻る事が叶ず、どうしてももう一度訪れたいと言う思いから、あれから20年の歳月を経て漸く実現する事が出来ました。(入場料300円。前回は確か無料だった)風は有りませんでしたが標高が幾分上がっていますので空気は冷たく思わず身を縮めました。
舘岩川の流れの何と美しい事でしょう
舘岩川の脇に建つ民家
右にバッタリ小屋が見えてきました
昭和30年頃まで茅葺のバッタリ小屋が並び2・3軒が共同で米・粟・キビなどをつく杵の音が響き渡っていたと言う事ですから長閑な雰囲気だった事でしょう。
先ず曲家資料館になっている民家に靴を脱ぎました
ここ前沢集落は文禄年間に横田城主・山内氏勝の家人、小勝入道沢西が主家が滅んだ際に移り住んだのが始まりでしたが明治40年、全戸焼失する大火に遇い建て直しに同一大工集団が関わったためL字形態の整った統一的景観が生まれたとの事です。曲家は農耕馬と一緒に暮らしていた頃の名残ですね。
生活をするにはやはりシステムキッチンでないと現代人にはキツイでしょう
自然と共に生きて来た先人の暮らしぶりが伺えます
館長さんのお話によれば、ここは1m以上の積雪に見舞われる様です。今ではエアコンを設置しているのでしょうが当時は山で伐採した木をこうして斧で割り暖を取っていたのでしょうね。天井は煤で真っ黒でした。