9時45分

出航ををジッと待ちわびているのは私達だけでは無くカモメも同じでした

一段とエンジン音が高くなりゆっくり「ときわ丸」が陸を離れるとカモメも一斉に飛び立ちました
動きの素早さ
なかなか私達にシャッターチャンスを与えてくれません
中間点あたりだったでしょうか
黒い物体が3列
紛れも無くイルカでした
思わぬハプニングにこれは幸先良しと気分良く残りの船旅を楽しみ




およそ2時間半、カーフェリーは無事、佐渡に接岸しました
週間天気予報に寄りますと15日、16日は雨という事でしたので
この2日間は観光に回す事にし小木に向かいR350からR65を南下します
加茂湖の終わり近く左に宝生流能楽堂跡地を見つけ車を向かいの道の駅に駐車しました
佐渡は畑仕事をしながら詠いを口ずさむほど古くから能楽の盛んな所なのだそうです
舞台の下には音響効果の為の瓶が埋められているとの説明が有りました
毎年7月最終日曜日に演能が有るので関心が有れば行ってみるのも面白いかもしれませんね
どっちでも良い事ですが敷地内には元総理の中曽根康弘来観の碑が立っていました



前回の旅で「ときの里」は回っていますので今回はパス
次に私達が目指したのは長谷寺でした
ちょうど牡丹祭りの最中で観光客の姿もちらほら見られます






仁王門を潜りますと石段脇は色取り取りの牡丹が花盛りでした
笊に干した花びらは芳香剤を作っているのでしょうか
なるほどね、私は花びらが散りそうになると切って捨てていましたが
これは勉強になりました



更に登って行きますと観音堂
直ぐ前には樹齢500年以上と言われる3本杉が50mと言う高さで聳えています
その杉の根基には、あら~、何と可愛い

ウサギが居たではないですか
側に居た方が「佐渡ウサギじゃないか?」と言っておられましたが、どうなのでしょう?
何でもこのウサギ、この寺で飼育し「草取りウサギ」として育てたもので
今やその数、数十匹も放たれているのだとか
住職さん、いい事を考えたものです
欲しいですね、こんなウサギ



もう少し上へ行ってみましょうか
夥しい数の身代わり地蔵を見て苔むした石段を上りますと、これはこれは華麗な五智堂
今では色も薄れていますが当時は極彩色豊かな多宝塔だった事が伺えます

帰りは本堂に立ち寄って池を廻って帰る事にしましたが
何処も彼処も花・花・花
芳しい香りに包まれての長谷寺でした



この先に千枚田が有る事を下調べして有りましたので、そちらに向かう事に致します
途中、お梅堂という看板が目に付きました
私はお梅さんという人物が関係しているお堂かな?と思っていましたが
お堂の前に植えられた梅にこの名の由来が有りました
其れに寄りますと日蓮聖人がこの堂に立ち寄り杖にしていた梅の枝を刺しますと根づいたと言う
何処にでも良く有る言い伝えだったのですね
今、梅は花の時期を終え青々とした葉が茂るばかりですが
その代わりにお堂の横のかやの木に巻き付いた藤が見事な花を咲かせておりました


その直ぐ先には物部神社が有ります
今ある神社は再建された物のようですが佐渡へ流された物部氏の後裔である万葉歌人の穂積朝臣が
物部氏の先祖を祀るため722年、ここに祠を建立したと言われています

周辺はそうした重い歴史にはまるで無関係の様に田園風景が広がるばかりでした
続く

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