
『シェイプ・オブ・ウォーター』日本版予告編
で、アカデミー作品書・監督賞を獲りましたシェイプ・オブ・ウォーター』を観てきました。
監督は日本贔屓のギレルモ・デル・トロです、もうすぐパシフィックリムの続編も公開ですなー。
あらすじは、冷戦下のアメリカの某政府の秘密研究機関で掃除婦をしている声が出ないイライザ。
その研究機関に南米から人型の水生生物が運び込まれる。
アマゾンの原住民はそれを神として崇めているらしい。
政府は対ソ連への秘密兵器としてそれを利用したいと考えていた。
が、密かにそれを見たイライザは、それと心を通わせるようになり・・
と、言う感じで『スリー・ビルボード』と同じく自分とは違う存在との遭遇、葛藤、共存、諍いとかかテーマであり、現在の我々もリアルに遭遇している問題でもありますが、デル・トロ監督曰く「リアルに描くよりも時代を変えてみせた方が一歩離れて客観的に見える」みたいな事を言ってたらしいが、ふむふむ私の読み通りだな、と自画自賛(爆)
なんかこの物語って、アンデルセンの人魚姫のアレンジみたいだなー、と思ったが、元ネタはアマゾンの半魚人みたいな映画から、らしいです、デル・トロらしいけどねー。
で、半魚人って言えばエイブ!
デル・トロ監督の『ヘルボーイ』に出てきた彼!ですな。
私のお気に入り(爆)
しかも、演じてるのは同じ人!
まあ、パンズラビリンスのあの人もそうですが^_^;
って訳なんで、私的にはヒロインが彼と恋に落ちるのは全く抵抗ないし、彼女の親友と同じく応援しちゃいますねー。
で、美術もデル・トロ作品っぽいダークなロココ(?)みたいな印象で、服もレトロでロマンティックな感じが良いです、ちょっとアメリっぽい感じ。
冷戦下だから、ソ連スパイも暗躍しているわけで・・
しかし、ハリウッド映画で聞くロシア語ってなんか常に冷静であんまり抑揚がなくて、感情を感じさせない印象。
でも、ロシア映画でロシア語聞くとそうでもないのできっとハリウッド映画でのロシア人の性格というか役割的にそういう話し方が相応しいんだろうねー。
今もだけど、冷戦下の時代だとまだまだ女性差別、人種差別、同性愛者差別が当たり前、の時代でもあり、その差別を差別と思わない白人エリート男性、彼らがアメリカを動かしていたわけで、その彼らに不快感を感じる事が出来、それが多数派の現代でありがたいなあー、と思ったりもしました。
余談だが、以前KGB(ソ連の秘密諜報機関)の内情バラしの本を読んだが、KGBが自国エージェントを潜入させるだけでなく、アメリカや西側諸国で現地の人を情報屋や工作員として使っていたんだそうだが、その現地の人をどうやって勧誘、スパイに誘うか?って言えば、同性愛者をよく使ったらしいです。
周囲から理解されず差別、偏見を受け、また受ける事を恐れてひたすら隠そうとしている彼らに「私たちは君の理解者だ」とかと懐柔して自国を裏切るような活動をさせてたらしいですよー。
まあ、同性愛者ばかりではないだろうけど。
今の時代は、そのロシアの方が同性愛者に厳しい国となってるのはなんか皮肉だなーと思った次第です。
美女と野獣、の感じもあり、確かに『スリー・ビルボード』よりロマンティックで表面的にはわかりやすいかなー、という気もします。
私は『パンズラビリンス』からデル・トロ作品見ていますが、これからもこの監督の映画なら観る!と選択基準として継続する事を決意いたしました!^_^