新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月28日 その2 YM氏と懇談した

2019-08-28 15:55:26 | コラム
お互いに自重して出歩かないで電話で:

暫く振りにYM氏と懇談した。流石の彼も微妙に老化現象が表れてきたので、何もこの不安定な気象条件下で何処かで落ち合うこともあるまいと言うので、再会は涼しくなる9月まで待とうということにした次第。そこで、彼との意見交換を簡単に纏めてみよう。

我が国の産業界は遅れているのでは:
彼はGAFAが明らかに代表するように、アメリかでは物造りの時代からソフト中心に産業界が変身したというか、方向の転換を遂げてしまった。時代は完全に変わってしまった。それにも拘わらず,我が国では未だに一昔前の「製造業が中心」の時代から脱皮出来ておらず、経団連の会長は今でも日立製作所の会長が務めているし、前任者も製造業の会社だった。我々が永年在籍してきた紙パルプ産業界でも、アメリかではウエアーハウザーもインターナショナルペーパーも15年前から脱印刷紙に踏み切ったのに、我が国では・・・という具合では如何とも仕方がないのではとなった。

トランプ大統領:
トランプ氏についても話題に上った。彼の見方では
“彼の交際範囲である大学教授たち、即ち知識階級の間にはトランプ大統領の支持者はいない。だが、トランプ氏の盤石の支持基盤である俗に言うプーアホワイト以下や労働者階級は安定している。何故そうなったかといえば、彼らはそもそも選挙には無関心で投票には行かなかったのだ。だが、トランプ大統領が打ち出した「アメリカファースト」等のスローガンを始めとする諸々の政策が「トランプ氏は良い日じゃないか」と彼らの人気を呼び投票に行ったので、あれだけの固定した支持層が出来上がったと見るのが正確ではないか”
となっていた。

更に、案外に資本家側にも歓迎された面があるのは「法人税の引き下げ」があったと見ているのだそうだ。しかしながら、私の持論である「アメリカの支配階層に属する人たちは今や3億2千万人にも膨れ上がった人口の中でもいくら多く見積もっても5%を超えるものではないのだ。その5%だけでは38~40%に達するトランプ大統領の鉄板の支持層とは争いようもない差があるのだ。今回の安倍総理が引き受けられたと大統領がご満悦で言われた250万 tonのトウモロコシの輸出などは微々たるものだが、オハイオ等の州の選挙民には大いに歓迎されるはずだとYM氏も言うのだ。

老化現象:
嘗ては小型飛行機の免許を持ち、船舶一級の資格も保有していたスーパーマン的だったYM氏も、その静かに表れてくる現象に対しては最早抵抗する気もなく「そういうものだ」と受け止めていると言うのだった。私もどうやら漸く「老い」とはそういうものかと気が付いて、甘んじて苦しみに耐えていこうと思うようになったと言った次第だった。今日の所はこれだけ語り合っただけに終わったが、9月になったらゆっくりと来し方行く末を語り合おうということで電話を切った次第。


8月27日のPrime News

2019-08-28 08:27:11 | コラム
岡本行夫の発言にはご立腹の方が多かったのでは:

あの場に登場した岡本行夫のトランプ大統領に対する余りに言葉を選ばない非難・中傷には、さぞやお腹立ちだった方もおられただろうと推察します。私は言い回しこそ違え、あの悪口は先日宮家邦彦氏が産経新聞に投稿された内容と精神構造が同じで、紳士的で品格を重んじていると自負しておられる外務省の高級官僚のストレス解消の手段かと思って聞きました。宮家氏は兎も角,岡本行夫は我が湘南の13期下で、しかもサッカー部の出身と判明しておりますので、何卒お手柔らかにご批判の程下級生に成り代わって不本意ながらお願いしたいところです。

しかしながら,如何に何でも司会の反町を苦笑にまで追い込んだ言い方は年長者の私でも弁護のしようがありません、仮令幾らかでも真実を指摘したかの如き言い回しがあったにもせよ。

私はトランプ大統領がこれまでに打ってきた強引とも、横紙破りとも、型破りとも評する専門家もいるオバマ大統領が残していったことを悉く破棄か破壊して新機軸をもたらしてきた手法の批判はしないと決めていました。私がそこに見ることは確かに「アメリカファースト」のスローガンに強力に裏打ちされているし、一部に「自分ファースト」と罵られた「来たるべき選挙への対策」が濃厚であることは否定出来ないと思っております。また、宮家氏が指摘したようにそれぞれの政策の間に矛盾点があるとはいえ、アメリカ第一である事は共通しております。

従って、その成果をアメリカ国民がどのように評価するかは来たるべき大統領選挙の結果が出るまで待つしかないと割り切った次第です。即ち、トランプ氏はアメリカ人が選んだアメリカの大統領であり、そのトランプ氏が第1期目に独断専行とも言われた手法とデイールを優先して「アメリカとして損か得か」を優先して下してきた判断を各州の選挙民たちがどのように判断するかを待っているのが、我が国に住む我々が採るべき態度かと思うのです。勿論、私の元上司や同僚たちのようなトランプ嫌いもいれば畏メル友の某氏の持論のような支持者もおられるのですから。

先頃のG7の結果を見ていれば、G6の中には明らかに嫌トランプ派がおられたようですが、彼らが次期のアメリカ大統領を選ぶ訳ではありません。トランプ大統領が来たるべき選挙までに処理せねばならない課題は多いと思うのです。筆頭は対中国問題だが中国は長期戦化を辞さぬ姿勢を見せたし、NAFTA転じてMCATAとなった件の国会承認、対DPRK交渉、対イラン問題、対ロシア問題、中近東対策、我が国とのTAGの完結、対韓国問題、FRBの金利引き下げ折衝、国内の景気対策等々という具合で国内外に即決を要する課題もあれば長期戦覚悟で態勢を整えねばならぬ重要な事案もあります。

これだけ多くの重要な課題に優先順位を付けて「アメリカの為に」と「再選を目指して」処理して行かれることになると思って見ているのです。上記には採り上げませんでしたが、安倍総理との間で「民間がやること」として合意が成り立った250万 tonもの資料用のトウモロコシの輸出などはオハイオ州等のコーンベルトの州の支持を獲得する有効な手法であると専門家は言いいます。私はトランプ大統領は当面はラストベルトやコーンベルトにおける支持者たちを納得させやすい手法を優先するのではないかと見ております。

何分にも私のインテリ層にある友人知己たちが存在すら気にしていなかった安保条約の破棄に仮に本当に向かって行かれても「それって何のこと?」となるだけで高い評価を得られそうもないのが、それぞれの州法を持って独立した形である州で成り立っている、アメリカ合衆国とアメリカ人の物の見方だと私は見ております。