新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月14日 その2 折角ここまで来たのだから

2020-05-14 09:42:41 | コラム
緊急事態を39県で緩和に:

私は昨日既に「早過ぎるのではないか」と言って、西村康稔大臣に対して「焦っておられるのでは」とまで指摘していた。緩和すること自体は緊急事態の発出が効果があったとして「良かったですね」とは言える。だが、専門家会議の釜萢医師は「気の緩み」の懸念を表明していた。その点は同感だが、西村康稔大臣のみならず総理までが恰も「水戸黄門様の印籠」の如くに振りかざしてみせられる専門家会議は、緩和を良しとして進言したのではないのか。それでも釜萢医師は警告を発せられるのには、何処となく違和感を覚えざるを得ない。

件名に挙げた台詞は、街頭でインタビューされた京都市民が言ったことだ。私はこれも「違うのでは?」と思って聞いた。即ち、私の見方は「未だここまでしか到達できていないのでは」なのである。緩和が始まった諸外国でも二次感染の如き様相が見えるし、文大統領が豪語した韓国でもクラブとやらで集団感染が発生していた。国内では未だにPCR検査は不足であり、尾身茂副座長等は「現在知られている感染者の数よりも10倍か何百倍か解らない」と言っていたではないか。「急いては事をし損じる」と「元の木阿弥」という結果にならないように切に祈っている。

28歳の力士がウイルス性肺炎で死亡

2020-05-14 08:48:10 | コラム
故勝武士さんは本当にお気の毒だった:

先ずは衷心よりご冥福を祈りたい。マスコミはしきりに28歳の若さで亡くなったことばかりを強調して報じているし、八角会長もお悔やみばかりしか述べていない。私はこの若き力士が亡くなったことに非常に大きな衝撃を受けている。本当にお気の毒だったと痛感している。

その理由は、マスコミ報道からだけでしか云々できないが、先ずは彼は例の加藤厚労相が目安であり誤解だと責任回避した発言に問題があると見ている。それは相撲部屋は保健所だったかに電話したが繋がらず、高熱のまま4日間経過したとなっていた。「目安」とやらを誤解せずに忠実に守ったのではないのか。しかも、発症は4月初旬であり、未だ未だ目安が十分に効力があった時期だったのではなかったか。この場合も加藤大臣も厚労省も「誤解だ」で済ませる気なのだろうか。

次に考えたのが「相撲協会の医療に対する準備不足」があるのではないかと考えている。勝武士は糖尿病だったと報じられている。即ち、言うところの基礎疾患があったのだ。これは相撲界の食習慣とあれほど体重を増やすことに重きを置いていれば、止むを得ない現象だと思う。それくらいを協会が知らないとは思えない。それならば、外科的な故障が日常茶飯事である興行(断じてスポーツなどではない)である以上、協会はある程度の規模の病院と診察・治療して貰えるような契約というか協定を結んであっても不思議ではないのかなどと考えてしまう。手落ちはなかったのか。

次は個人的な問題だ。勝武士さんが救急搬送されたのは発熱後4日を経過していたそうだし、病院も中々決まらなかったと報じられている。PCR検査も受けられていなかったと聞いた。これを我が身に当て嵌めてみれば、38度で4日も経過すれば恐らく救急搬送を待つまでもなく心不全という基礎疾患の為に死んでいただろうと思った。恐ろしすぎる「目安」の筋立てだと痛感した。それが「目安」の目指すところなのだろうか。里見清一氏は週刊新潮に連載しておられるコラムで「若い患者と高齢者の何れを採るか」を語っておられたが、言うまでもなく私は後者の方である。

私が言いたいことは「高齢者が感染してしまうと、新型コロナウイルスによる肺炎等の原因で死亡するのではなく、誤解した『目安』による医療体制の為に生命の危機に直ちに直面するらしい」という点なのだ。目安に忠実に従って自宅で亡くなった例が複数あったことは既に採り上げてある。安倍総理以下西村大臣、加藤厚労相、口先ばかりにしか思えない小池都知事は、この辺りの深刻な問題に重大なる関心をお持ちであると良いのだかなと思って、密かに期待している。これは私の過剰な期待だろうか。