外国人との対話では「慣れと度胸」の他に何が必要か:
去る23日に「IOC如きに対して恐れずに発言すべし」と主張したので、外国人と英語で意見を交換し議論をする際に必要だと思うことに触れておこうと思うに至った。勿論、ある程度と言うか、それ以上の英語力は必要だが、ただ単にペラペラとしゃべれるだけでは本当の意見交換にはならないし、腹蔵なき議論は展開できないと思う。経験上も更に要求されることは、度胸とも慣れとも違う「何ものをも恐れずに言うべき事を堂々と真正面から言いきること」だと思っている。要点は「恐れずに」であって、実際に経験して見れば、腹蔵なく主張することは、馴れるまでは怖かった。
「そんなことが怖いのか」と言われそうだが、相手がどのように反応するかも言う前に考えておかねばならないのだが、「このような相手が嫌がりそうであり、怒るかも知れないこと」を言い出すのは怖かった。私の場合はそういう発言の通訳をしている場面も多かったが、通訳を通して言う方の方は通訳がどのような外国語(英語でも良いだろう)にしていたのかが解っておられない場合が多いのだから、私が言う恐怖感の如きものを味わっておられるのではないかと察していた。このような経験を積んでこそ、初めてカタカナ語で言う「タフネゴシエーター」になれるのだと思っている。
そこで、思いつくままに易しい言葉を使った意見交換等に使える簡単な例文を幾つか挙げておこう。こういう場合でも難しい言葉や文語的な表現は不要だと認識して頂きたいのだ。例に挙げては失礼かも知れないが、安倍総理の通訳を務めておられるT氏はかなり文語的な言葉というか表現を多用されていると思って聞いている。思うに、一国の総理大臣がユーモア溢れる語り方をするべきではないと生真面目に考えておられるのかと勝手に推察している。
“What do you mean by saying so?”
解説)「そのように言うことで何を意味するのですか」という意味で使えると思っている。“by”から後に色々な表現を入れれば、更に変化が付けられるとも考えている。例えば“What do you mean by making a reference to your last visit with Japan?”としたら、「貴方の前回の日本訪問を持ち出す意味は何ですか」とでもなるだろうか。
“Are you serious?”
解説)「貴方は本当にやる気なのですか」とでもなるだろう。勿論「本気で言っているのですか」ともなる。要点は“serious”の発音は「シアリアス」であってカタカナ語に成り果ててしまった「シリアス」ではないことか。
“Do you really mean it?”
解説)「その気で言っているのか」、「そういう意味で言っているのか」と、やや疑わしいと思って確認している言い方。
“He says what he means.”
解説)「奴はその気で言っている」か「彼が言っていることはそのまま理解すべきだ」か「彼が言っていることは本当だ」となる。英語の単語だけ見たのでは意味が取りにくい言い方だ。
“His comments are always full of implications.”
解説)「彼が言うことは何時でも意味深で(どう解釈すればと迷う)」となると思う。揚げ足を取られたくないとか、言質を与えたくない人は往々にして意味深な表現を使うものだと言うこと。“implication”は一寸難しい単語のようだが、元は“imply”という動詞で「・・・であることを暗に意味する、含意、含蓄する」とジーニアス英和に出ている。
“We exchanged our views and opinions regarding Japan/China relations without any reserve.”
解説)「我々は日本と中国の関係について腹蔵なき見解と意見を交換した」と直訳的な日本語にしてみた。ここでの要点は“without any reserve”で「腹蔵なき」を表現してみたことだ。外国人相手に腹蔵ある言い方では、中々理解させられないし、論戦に勝てないと思っていて頂きたい。彼等は「剥き出し」的な物の言い方で迫ってくると思っていて頂きたい。
去る23日に「IOC如きに対して恐れずに発言すべし」と主張したので、外国人と英語で意見を交換し議論をする際に必要だと思うことに触れておこうと思うに至った。勿論、ある程度と言うか、それ以上の英語力は必要だが、ただ単にペラペラとしゃべれるだけでは本当の意見交換にはならないし、腹蔵なき議論は展開できないと思う。経験上も更に要求されることは、度胸とも慣れとも違う「何ものをも恐れずに言うべき事を堂々と真正面から言いきること」だと思っている。要点は「恐れずに」であって、実際に経験して見れば、腹蔵なく主張することは、馴れるまでは怖かった。
「そんなことが怖いのか」と言われそうだが、相手がどのように反応するかも言う前に考えておかねばならないのだが、「このような相手が嫌がりそうであり、怒るかも知れないこと」を言い出すのは怖かった。私の場合はそういう発言の通訳をしている場面も多かったが、通訳を通して言う方の方は通訳がどのような外国語(英語でも良いだろう)にしていたのかが解っておられない場合が多いのだから、私が言う恐怖感の如きものを味わっておられるのではないかと察していた。このような経験を積んでこそ、初めてカタカナ語で言う「タフネゴシエーター」になれるのだと思っている。
そこで、思いつくままに易しい言葉を使った意見交換等に使える簡単な例文を幾つか挙げておこう。こういう場合でも難しい言葉や文語的な表現は不要だと認識して頂きたいのだ。例に挙げては失礼かも知れないが、安倍総理の通訳を務めておられるT氏はかなり文語的な言葉というか表現を多用されていると思って聞いている。思うに、一国の総理大臣がユーモア溢れる語り方をするべきではないと生真面目に考えておられるのかと勝手に推察している。
“What do you mean by saying so?”
解説)「そのように言うことで何を意味するのですか」という意味で使えると思っている。“by”から後に色々な表現を入れれば、更に変化が付けられるとも考えている。例えば“What do you mean by making a reference to your last visit with Japan?”としたら、「貴方の前回の日本訪問を持ち出す意味は何ですか」とでもなるだろうか。
“Are you serious?”
解説)「貴方は本当にやる気なのですか」とでもなるだろう。勿論「本気で言っているのですか」ともなる。要点は“serious”の発音は「シアリアス」であってカタカナ語に成り果ててしまった「シリアス」ではないことか。
“Do you really mean it?”
解説)「その気で言っているのか」、「そういう意味で言っているのか」と、やや疑わしいと思って確認している言い方。
“He says what he means.”
解説)「奴はその気で言っている」か「彼が言っていることはそのまま理解すべきだ」か「彼が言っていることは本当だ」となる。英語の単語だけ見たのでは意味が取りにくい言い方だ。
“His comments are always full of implications.”
解説)「彼が言うことは何時でも意味深で(どう解釈すればと迷う)」となると思う。揚げ足を取られたくないとか、言質を与えたくない人は往々にして意味深な表現を使うものだと言うこと。“implication”は一寸難しい単語のようだが、元は“imply”という動詞で「・・・であることを暗に意味する、含意、含蓄する」とジーニアス英和に出ている。
“We exchanged our views and opinions regarding Japan/China relations without any reserve.”
解説)「我々は日本と中国の関係について腹蔵なき見解と意見を交換した」と直訳的な日本語にしてみた。ここでの要点は“without any reserve”で「腹蔵なき」を表現してみたことだ。外国人相手に腹蔵ある言い方では、中々理解させられないし、論戦に勝てないと思っていて頂きたい。彼等は「剥き出し」的な物の言い方で迫ってくると思っていて頂きたい。