広島平和記念式典に初めて代表団を派遣する中国

フランス・プレス社が東京での取材を元に報じたところによると、広島県
広島市に原爆が投下された、8月6日の原爆の日に広島平和記念公園
で行われる広島平和記念式典に、今年初めて中国の代表団が参加の
意向を表明している。

これに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
1945年8月6日早朝、アメリカによって日本の広島に原爆が投下された。
これによっておよそ14万人もの日本人が犠牲となり、その3日後の8月9
日には、さらに大規模な原爆が長崎に投下され女性や老人、子どもたち
などを含む犠牲者は、さらに7万人に上った。
アメリカは日本と戦争状態にあったとして、日本への原爆投下を正当化し
た。

しかしアメリカを含む、世界の著名な軍事エキスパートらの見解によると
日本への原爆投下は、必ずしも必要なものではなかった。
アメリカは日本の諸都市に脅威を与えるというよりも、むしろ当時のソ連
や中国に脅威を与えるために。原爆投下に着手したのではないかと、多
くの政治学者やアナリストらが考えている。

原爆が投下された広島で、8月6日に行われる広島平和記念式典に、自
国の代表団を派遣するという中国政府の決定は、日本側に大きな賞賛を
持って迎えられた。
フランス・プレス社は広島市民は記念式典に、中国代表団を迎えることを
嬉しく思っている、という広島市役所職員の発言を引用している。

これまで毎年8月6日に行われる、広島平和記念式典に参加したのはイン
ド、パキスタン、ロシアの代表団のみとなっている。
核兵器を所有しているその他の国々、つまりイギリスやフランス、北朝鮮、
アメリカといった国々は、今まで一度も自国の代表団を派遣したことは無
い。
これに関連してフランス・プレス社の報道によると、広島市役所職員は中
国が式典に参加するという決定を、我々は肯定的な一歩として評価してい
ると指摘した。

近年、日本と中国は2国間関係の改善に、明確に関心を示している。
日中の間では両国の指導者による、会談や話し合いが行われ、また様々
な分野における代表団が活発に行き来している。
また日中の間でも貿易高が、年々拡大していることもこれを証明している。
日中両国は国際舞台において、共に重要な役割を果たしており、核兵器
の拡散に断固として反対の立場を示している。

ロシアは日本、中国、両国との善隣関係を築き、その関係を維持しており、
また中国とは戦略的パートナー関係や相互関係にもあるため、日中の間
のみならず強いては北東アジア地域や、アジア太平洋地域の安定や平
和のためにも、日本と中国の間の全面的な協力が、完全に正常化される
ことを心から関心を示している。
しかし日中の間の完全な国交正常化のためには、領土問題を含む一連の
問題を解決する必要がある。
ちなみに領土問題はロシアと日本との間にも存在している。
しかし今のところ、これらの領土問題に付いてお互いに受け入れ可能な解
決策は見つかっていない。

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7月25日放送　ロシアの声・ラジオジャーナル