●サマック首相は内閣改造を行い、新閣僚がプミポン国王陛下によって承認
された。
大きな改革には繋がらず、与党パランプラチャーチョン党内の派閥に配慮し
た人事となった。
発足から僅か4ヶ月での内閣改造だが、強い反発のなかサマック首相は憲
法改正を強行しようとしており、行き詰まりのため今回の内閣も短命に終わ
るとの指摘もある。
●市民民主連合はチャルーム氏が、内閣を去ったことを歓迎する方針。
反政府団体。市民民主連合の座り込みデモ抗議活動は1ヶ月以上続いてお
り、3日も新内閣発表を受け、数千人規模の人たちが抗議活動に参加し、タ
クシン元首相に近い人物を入閣させることに重訂を置いた改造だとして、ミ
ンクワン・セーンスワン工業大臣、ゴーウィット・ワッタナー内務大臣、
チャイヤー・サソムサップ商務大臣などは適任でないと、新内閣の顔ぶれを
批判した。
しかしチャルーム氏が内務大臣の職を解かれたことに対し歓迎の意向を示し
ている。
市民民主連合ではカンボジアの遺跡が、世界遺産への申請の際の、タイ政
府の対応は違法だったとして、引き続き抗議活動を続けるほか、政府が発表
している憲法改正論議に対し大規模な抗議活動を予定しており、徹底抗戦を
する構え。
●タクシン元首相夫人に実刑判決が出された。刑事裁判所は7月31日に、1997
年の株譲渡で5億4600万バーツを脱税したとして、タクシン元首相の妻ポジャ
マン・シナワトラ夫人と義兄に禁固3年、そして夫人の秘書に禁固2年の実刑判
決を言い渡した。
夫人らはこれを不服として上告する考え。
ポジャマン夫人はタクシン元首相が創業した、通信会社の株7臆4千万バーツ
相当を結婚祝いとして譲渡した。
国税局は当時、贈り物として納税の必要は無いとの判断を下したが、2006年9
月のクーデターでタクシン政権を追放した軍部が再調査を実施し、昨年検察が
脱税として起訴していた。
3人は親族間の贈与は企業内での株取引であるため、非課税だと主張したが
裁判所はこれを退け、悪質な脱税だとしている。
ポジャマン夫人ら3人は31日当日、それぞれ500万バーツで保釈された。
タクシン元首相一族の裁判で判決が出されたのはクーデター後初めてとなり、
この判決は現在、宝くじ公営法の導入やミャンマー向け不正融資、国有地不正
取得の罪で審理されている、タクシン元首相のほかの裁判の判決にも影響を与
えると見られている。
●通勤客からは、より多くのバスの無料化を望む声が挙がっている。
先週、政府の6ヶ月間の景気刺激支援対策の一つとして、バンコク都内のバス
運賃の無料サービスが実施されたが、利用客からの反応は良好で、この3日間
で多くの利用者があった。
バンコク大量輸送公社は、朝と夕方の混雑時に通常より、バスを利用する人が
増えたほか、週末にも関わらずバスに乗車する人が多かったと発表している。
また懸念されていたバス無料サービスによる、地下鉄利用者数の現象は、バン
コク大量輸送公社は客層が違うため、この3日間でさほど影響が無かったことを
明らかにした。
経済危機の中での、こういった無料サービスは市民の間で定評となっているが
運賃が無料となっているのは、一部の路線に限られており、利用客からは期間
の延長と、無料バスの路線を拡大するよう求める声が挙がっている。
●タイ国有
鉄道の利用者数の数が、この2日間で増えた。
バンコク都内の一部バス路線が無料サービスを実施しているが、同じく6ヶ月間
の景気刺激支援対で、タイ国有鉄道の運賃も無料となっており8月1日から実施
され2日間で利用者数が2%増えていることが判った。
バンコク発北部線と南部線などの、3等客車の乗車を7月1日から無料としている。
タイ国有鉄道広報局局長は、2日間で平均で2%利用者数が増加したことを明ら
かにした。
今後この無料サービスで10から15%の増加が見込めるとしている。
局長は利用者数が増えたことで、一部の
駅では運転の遅れがあったことと、障
害者の利用がまだ少ないので、今後さらなる改善に努めたいとしている。
●水質資源局は全国500箇所の村に洪水警報装置を設置する方針。