1010 Radio

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ヨーロッパを巻き込んだガス問題から、ロシアがヨーロッパに示す打開策

2009-01-19 | ラジオ
ウクライナを経由したロシア産ガスのヨーロッパ供給問題で、ガス供
給量をチェックする国際監視団は、ウクライナが不当な理由でガスの
中継輸送をストップしている事実を確認している。
プーチン首相は打開策として、ヨーロッパのエネルギー企業が企業
連合を設立し、供給を再開するのに必要なガスを買い付けることを提
案している。
「今は犯人探しをするのではなく、中継輸送を再開するときだ。
私達はヨーロッパの主要な取引先がリスクを分け合って国際企業連
合を設立すること。
その連合がロシアのガスプロムから、ウクライナが必要とするガスを
購入して、ヨーロッパへ向けて早急に送ることを提案する」
プーチン首相のこの発言は、イタリアの企業のCEOに向けてのものだ。
これに対しCEOは企業連合設立の提案は、商業的に良いアイデアだ
と評価し、ヨーロッパのほかの企業のトップとの間で協議を開始するこ
とを約束した。

17日にモスクワではガス消費国と通過国の首脳会談が予定されてお
り、この提案も議題に上ると見られている。
また同じく17日には、ロシアとウクライナの首相による会談も予定され
ている。
ただガス問題打開のためにロシアが示すさまざまな提案に対し、ウク
ライナ側は中継輸送が停止した状況を利用しているところがある。
例えば供給再開に必要なガスに付いて、ウクライナ側は販売するので
はなく提供、つまり無料で渡すことを求めている。
この間にもロシアの生産社であるガスプロム、ガスプロムからガスを輸
入しているヨーロッパ企業共に損失額を積み上げている。

しかし最も注目すべきは、ウクライナ当局が自らの行動によって、という
よりも行動しないことによって、冬の只中にヨーロッパの人々を冬の厳し
い状況に追い込んでいると言うことだ。
ウクライナ政府は事実上、ロシアとヨーロッパを初歩的なやり方で脅して
いると言うことだ。
目的は新基本協定の締結を控えたロシアとEUを中綿意させ、政治的に
優位な立場に立つことだ。
またロシアの政治家、専門家の間ではウクライナはアメリカからの応援
なしに今回のような、行動に出ないのではないかとの見方も出ている。
ウクライナとアメリカは昨年末にパートナー協定を結んでおり文書の中に
はウクライナのガス輸送システムの運営を、アメリカが支援することも盛
り込まれているからだ。

まさにこの輸送システムこそが、ヨーロッパのエネルギー安全保障に深
刻な打撃を与えているのだ。

1月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル