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キルギスへのロシア治安部隊派遣の可能性に付いて

2010-04-12 | ラジオ
ロシア議会上院連邦会議国防安全保障員会委員長は、ロシアは反政府暴動で臨時政府が樹立された、中央アジアのキルギスの紛争当事者から要請が在った場合には、治安部隊を派遣する可能性があるとの立場を明らかにした。
事件はキルギスの内政問題ではあるが、ロシアは集団安全保障条約機構、および国連メンバーで構成される、治安維持部隊の派遣に付いて見当する用意がある。

しかしそのためにはさらなる暴力を阻止し、人道的悲劇を食い止めることを目的に、キルギス政府がロシアの大統領、あるいは国連安全保障理事会に支援を要請しなければならない。
CIS研究所・中央アジア課課長は、こうした手続きが完了すれば、ロシアの治安維持部隊がキルギスに派遣される可能性が充分にあると指摘している。
「集団安全保障条約機構の検証では、集団機動対応軍は、外部からの危険に対処するためのものと明確に規定されている。
一方、現在のキルギス情勢は国内の問題だ。
しかも今のところバキエフ大統領からも、また臨時政府からも集団安全保障条約機構に支援要請は来ていない。
キルギス情勢が一日も早く正常化し、部隊の派遣が必要とならないことを祈るが、最悪の事態となった場合、集団安全保障条約機構は当然のことながら、加盟国の運命に無関心でいることは無い」
CIS研究所・中央アジア課課長は、このように述べている。

現在のところキルギス領内に治安維持部隊を派遣するための法的、政治的な根拠はない。
首都のビシケク市内は次第に落ち着きを見せており、キルギス内務省は9日夜は、1件も事件が起きなかったと伝えている。
しかし一方で、精神的被害を受けた市民の依頼により、救急車の出動回数は急激に増えているということだ。
10日、キルギスは二日目の服喪の日を迎えている。
騒乱で犠牲となった人々の埋葬も始まっている。

最近のデータによると今回の暴動では79人が死亡、1500人以上が負傷している。

4月10日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル