国際ネルギー機構は石油輸出国機構・OPEC以外の国々、具体的にはロシア、カナダ、イギリスの各国の、今年の原油採掘量の予想を上方修正した。
国際ネルギー機構は今年、世界市場へは一昼夜60万バレルの原油が、追加的に供給されるだろうと見られている。
恐らく国際ネルギー機構は、世界の主要な石油(???)で、すでに分割されたイラクでの油田での採掘量が、急激に増加する可能性のあることから、こうした見直しをしたものと思われる。
イラクではロシアのルクオイル、ガスプロム石油も採掘の権利、割り当てを得た。
ロシアにとって原油は国庫を豊かにしてくれる重要な収入源だ。
原油はロシアの全輸出量の30%以上を現在占めている。
ロシアの石油企業は先ごろ、東シベリア・太平洋パイプラインが稼動開始したことを考慮に入れて、原油の生産拡大を目指している。
このパイプラインを使ってシベリア産石油はロシア極東に運ばれ、そこからアジア太平洋諸国に向け輸出される。
このパイプラインを通じて送られる石油は、現在積極的に開発がなされている、
東シベリアからの油田のものがベースとなる。
ロシア石油ガス産業同盟会長は、ロシアの声からの取材に対し次のように答えている。
「東シベリアにはパイプラインを一杯にする原油はあるが、問題は新しい油田が多額の投資を求めているという点だ。インフラ整備が必要なのだ。
東シベリア太平洋パイプラインが、近くを通っていない一連の油田開発は遅れている。何故なら採掘しても、それを送る設備がないからだ。
今はそんなことを言っている場合ではない。もっとハイテンポで東シベリアの油田開発が行われていくだろう。
おまけに油田には輸出関税に関する特典が与えられ、その地域で採算の合う形で採掘することが可能になっている」
会長はこの様に伝えている。
専門家の予想によると主要国が危機から抜け出し、経済が回復軌道に乗り世界市場も活性化していることから、近く原油の需要は増えるということだ。
国際ネルギー機構が予想しているように、原油採掘量が増えた場合OPECは採掘量の割り当てを決めたり、また価格を抑えたりプロセスを秩序だてることを目指すだろう。
ロシア石油ガス産業同盟会長は、ロシアにとってOPECにおいて自分達の行動を調整することは容易ではないと考えている。
「ロシアには(???)という国営企業があり、ガスプロム石油もある程度、国が株を保有している。
しかしルクオイルのような民間企業に対して、国家が採掘量を下げるようにと言った指示を出すことは出来ない。
しかしそうした企業と絶えず連絡を維持し、どうなっているのか(???)ことが必要だろう」
会長はこのように指摘している。
今のところ原油価格は1バレル80ドルのレベルで安定しており、消費者も生産者もこのことに満足している。
今後多くのことはドルがどれほど安定するのか、そして中国が中東から大量に輸入しているという現状から考えて、ドルと元のレートがどうなるかに掛ってくると思われる。
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井熊 均,王 〓@49C9@日刊工業新聞社
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※(???)は何と言っているか不明
4月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル