1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

中国経済成長、回復か嵐の前の静けさか

2013-09-05 | ラジオ
中国経済に回復の兆しが見られる。7月、輸出が5%、輸入は10%成長した。中国のエコノミストたちは輸入の増大は内需の拡大を示している、待望の変化であると活気付いている。
ですが中国国外のアナリストたちは警戒姿勢だ。これは嵐の前の静けさに過ぎないというのだ。
外国のアナリストたちの見るところでは、経済の復調のための客観的な理由は現状、存在しないとのことだ。経済成長のエンジンのひとつである、投資からの利益率も国家の投資関連政策の歪みにより、下降の一途をたどっている。国家が投資を計画し、企業はそれに従わなければならないのだ。
そこでは市場の条件など無視される。また第2のファクターである輸出も、若干の改善は見られるものの、やはり困難な状況だ。国内の人件費が上がり、同時に原価が高騰している。中国の製造業部門は今後、東南アジアを相手とした競争にますます苦しむことになるだろう。

経済活性化のために中国当局は、一定のピンポイントの措置を講じた。それが一定の経済活性化効果を生むことにはなった。そこで如何なる措置が取られたのだろうか。
ロシア科学アカデミーのベルゲル氏に聞こう。
「中小企業向け優遇税制導入など一連の措置が取られた。関税障壁が一部撤廃され、輸出に要する手続きが簡素化された。もちろん2桁の経済成長率などもはや望めない。またその必要もないのだ。7.5%から8%のレベルをキープできれば十分だ。それで2020年までに中産階級層を作ることが出来る」
ベルゲル氏は、このように述べている。
一方で成長率が7%を下回ることもまたよくないのだ。失業者が増え社会問題が深刻化する。ですがその場合にも、国家は、大規模財政投融資によって人工的に成長を促進するには及ばない。そのような措置は経済的な欠陥を拡大するばかりだ。

再びベルゲル氏のコメントを聞きましょう。
「2008年の経済危機の際、中国は経済成長率を支えるため4兆元を投入した。この投資によって中国は過剰な生産力をつけてしまった。ただ数字を下げたくないために、国中でGDP押し上げ競争が行われた。不必要な工場が多数建設された。住宅部門も大いに伸び、それが今や、不動産市場のバブルという危機に繋がっている」
ベルゲル氏は、このように述べている。
ですが楽観主義の中国国内専門家も、また国外のアナリストたちも、ピンポイントな刺激策は不況の症状を緩和することは出来ても、その根本原因を除去することは出来ないという考えで一致している。小康の後には新たな危機が続くかもしれない。安定的な成長のためには、複合的なセラピーが必要なのだ。

たのむから男性アナウンサーのWよ、もう少し上手くなってくれ

習近平の断末魔の叫びが聞こえる 2013年後期の中国を予測する (WAC BUNKO)
クリエーター情報なし
ワック

8月26日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル