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福島原発、汚染水への取り組み

2013-09-19 | ラジオ
福島第1原発の貯水タンク周辺の放射線濃度が18倍に高まった。新たに高濃度汚染水がタンクから漏出した可能性がある。職員が調査を行っている。
原発の敷地内には汚染の濃淡を、それぞれ異にする汚染水が計数千トン保管されている。問題は解決されなければならない。ですが相次ぐ漏出事故が示 唆することは、日本の原子力産業界は、こうした災害への対処能力を十分に備えていないのではないかということだ。

ロシア人専門家アレクセイ・ヤーブロコフ氏は、次のように語っている。
「日本の専門家たちは大量の水をタンクに詰め込んだ。このタンクが漏出を起こしている。周辺の放射線は信じがたい濃度になっている。
4時間その場にいるだけで、もう致死量の放射線を浴びてしまう。その放射能が海洋に流れ込み、魚に取り込まれ、その後は言うまでも無いだろう。災 害は拡大していっているのだ。2011年時点で、すでに水の半固体化が提案されていた。これは問題の根本的解決にはならないにしても、少なくとも 漏出を回避することは出来る方法論だ」
専門家は、このように述べている。

原発専門家にとって放射線汚染水に関する問題は、何も新しいものではない。解決法はとうの昔に発見されている。そう語るのは、専門誌プロアトムの 編集主幹オレグ・ドヴォイニコフ氏だ。
「漏出を直ちに止め、汚染水を浄化しなければならない。ですが私見では汚染水の大部分は、既に海洋に流出してしまっている。作業員の人命を守らね ばならないので、事を急ぐことも出来ない。まずは装備を整えて、それから浄化ということになる。彼らは手を拱いているわけでもない。やがては間違 いなく浄化という段階に入る。ですがプロセスには長期間を要する」
ドヴォイニコフ氏は、このように語っている。

原発事故から早や丸2年が経過した。事故処理は計画どおりに進んでいるとは言うが、東京電力からは非常に限られた情報しか届かないと、ヤーブロコ フ氏は語っている。
「戦術はあるが戦略がないのだ。その間にも問題は深刻化していっている。原発の設計上、使用済み核燃料は原子炉脇に保管されている。いま原子炉脇 に膨大な使用済み核燃料が存在している。もしも燃料の冷却が効かなくなれば、水蒸気爆発の時よりももっと深刻な破局が訪れる」
専門家のコメントだ。

海洋への汚染水流出を東電が初めて認めたのは、今年7月末ようやくのことだ。本日9月3日、日本政府は、汚染水の漏出防止ならびに、その処理のた めに新たに470億円を投じることを決定した。この資金は海洋流出防止用の障壁の構築、また除線用ハイテク装置の開発に向けられる。

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9月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル