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東南アジアの対テロ戦術アメとムチ

2013-09-22 | ラジオ
インドネシアで国際テロ対策演習が行われた。ASEANの10ヶ国に加えASEANの対話パートナーである中国、日本、韓国、インド、アメリカ、 オーストラリア、ニュージーランド、ロシアから軍人や諜報員など900人が参加した。演習の目的はテロ対策における経験の交換と行動の調整だ。

ロシア科学アカデミー東洋学研究所・東南アジア、豪州、大洋州センターのドミートリイ・モシャコフ代表は、テロはこの地域にとって極めてアクチュ アルな問題だと語り、次のように述べている。。
「テロは東南アジアで活発に起きている。この地域におけるテロの特徴は、民族的宗教的な分離主義と結びついている点だ。演習が行われたインドネシ アでは、地下イスラム組織が活動している。その筆頭はジェマイスラミアだ。このジェマイスラミアはイスラム超大国ヌサンターラの建国を目標に掲げ ている。そのヌサンターラはインドネシア、マレーシア、ブルネイを丸呑みにし、ムスリムが優勢なフィリピンの南部そしてタイ南部にも、さらにオー ストラリアの一部地域にも、またがるものとなる。
この組織の名において、非ムスリム市民に対するテロがしばしば行われている。最も大きな被害をもたらしたのは、2002年パリで(?)起きた爆破 テロだ。200の人命が奪われた。フィリピンも安閑としていられない。フィリピンにはアブサイヤフという過激派テロ組織が存在。ミンダナオ西部お よびスル諸島に独立イスラム国家を建設することを目標に活動する組織だ。
このアブサイヤという組織の名において多くの爆破、誘拐、殺人が行われた。またタイでは南部の3つの州で活発にテロ活動が行われている。
隣のビルマでは分離主義という問題が差迫った問題だ。というわけでASEAN諸国にとって、テロ対策演習は極めてアクチュアルなのだ。そこでテロ と戦うための、武力の強化と刷新が図られているのだ」
代表は、このように話している。

尚モシャコフ氏は、ただしテロ組織と戦う唯一の道が、力の行使にあるというわけではないと述べ次のように語っている。。
「インドネシア政府は分離主義勢力に対して、統一戦線を穏健派と過激派に分けるよう合意させる戦術をとっている。その結果過激派は孤立する。フィ リピンとタイでも同じ様なことが行われている。
最も成功したのはカンボジアだ。90年代、クメールルージュを無力化する際にも、同様の戦術が取られた。一方では交渉を用いて戦力の幾部分かを引 き離し、弱体化したときに武力で叩いてしまうという方法も取られた」
モシャコフ氏の話しだ。

専門家は、東南アジア諸国で用いられている分断誘発交渉というやり方は、分離主義やテロリズムの蔓延する世界の各地で広範に適用可能であろうと 語っている。

2002年に起きた爆破がパリ???。正しくはバリじゃないの!?
コメント箇所は男性チーフアナウンサーが担当したが、このアナウンサーは未だにミャンマーをビル マと言うよね

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9月13日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル