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スノーデンの新暴露、国際組織を追うアメリカの姿

2013-09-08 | ラジオ
ドイツのシュピーゲル誌は数日前、エドワード・スノーデンが新たに暴露した情報を公表した。ここからアメリカの諜報機関は駐米EU代表、国連本部、国際原子力機関・IAEA本部の追跡していたことが明らかにされた。
しかもアメリカ国家安全保障局のエージェントらには、情報収集を行うべき最優先リストが渡されており、そのなかでロシアはイラン、中国、朝鮮民主主義人民共和国と並んで最高の数値を獲得していた。
アメリカ国家安全保障局をめぐるスキャンダルは膨らむ一方だ。1年前、NSAの職員は国連本部のビデオ会議の内容を盗聴していたことが明らかにされた。このほかIAEAでも諜報活動は行われていた。ウィーンのIAEA本部にNSA職員らは盗聴装置を取り付けていたのだ。このほかにも盗聴装置はニューヨークとワシントンのEU代表部にも取り付けられていた。
この記事に最初に反応したのは次期ドイツ大統領の座を目指すシュタインブリュク候補だった。シュタインブリュク氏は当選の暁には大陸横断自由貿易圏の創設交渉を止めると宣言している。

モスクワ国際関係大学・欧州統合科のアレクサンドル・テヴドイブルムリ助教授は、一連の欧州の指導者らにはアメリカと本気でいざこざを起こす気はないはずだとして、次のように語っている。
「この情報は公表された以上、欧州の政治家に感動を呼ばないことは分かりきっている。だがスノーデン氏の今回の情報には何も新しいことはない。アメリカが様々な技術的手段を用いて自国の連合国らを追跡していることは、とうの昔から周知の事実であり、連合国側もそれにちゃんと報復を行っているからだ。ただし今回は欧州も、この情報に反応せざるをえなかったのは、情報が表ざたになったからだ」
そのように助教授は指摘している。

シュピーゲル誌はまた、国家安全保障局は国、国際機関のリストを作成しており、情報収集の最優先順位には中国、イラン、朝鮮民主主義k人民共和国、ロシアが入っていた。
モスクワ国際関係大学のテヴドイブルムリ助教授は、こうしたリストがあるからといって、アメリカがロシアを仮想敵国として捉えているわけではないとして、さらに次のように語っている。
「実践の上では如何なる諜報機関も、戦略国家安全保障も最優先に狙いをつけるべき対象を明確に定めている。パートナー国の扱いの国もあれば、直接的な脅威はないものの、地政学的、地球経済的意味でライバルである国もある。この意味ではロシアはアメリカにとっては戦略的に最優先の対象ではない。だが中国は監視対象国としてはナンバーワンだ」
そのように指摘している。

スノーデン氏の暴露情報が掲載されたのはシュピーゲル誌にとどまらない。スキャンダルは7月上旬、スノーデン氏がワシントンポスト紙、カーディアン紙にアメリカ諜報機関の機密情報を渡した時点で加熱した。この暴露のあと、スノーデン氏はキューバに逃れようとしたが、成功せず結果としてロシアへ亡命要請を出すことになっていた。

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