Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『たまごボーロのように』

2015-12-15 04:03:35 | 読書。
読書。
『たまごボーロのように』 華恵
を読んだ。

子どもの頃からモデルとして仕事をし、
女優としても活動される華恵さんのエッセイ集。
小学生のころからその文章力には定評があります。

そういうわけで、
華恵さんの文章についての評判はなんとなく知っていて、
「モデルをやっているすごい小学生の子がいる」
と頭の片隅にですがしっかりと認識があったので、今回読んだのです。

思った以上によかったです。
いいふりしない、等身大をこころがけているような文章でした。
(それでも、猫を被ってるところはあるのでしょうけれど)

語彙が豊富で、効果的な擬音があって、
真正面から文章を書いているような感じ。

スピード感を重視して、
はがれていくものや飛んでいくものなんか、
気にもとめないで書くというスタイルもあるけれど、
それじゃ豊かさまで落としていってしまう。
楽していない姿勢がベースにあって、
そこから慣れていってこれだけのものを書けるようになるんじゃないかなと思いました。

華恵さんは、ほめられると崩れるひとのようなので、
万にひとつ、もしも本人がこの記事を読まれたときのことを考えて、
ひとつ厳しいことを言っておきます。

・・・と思ったけど、ほぼ無いや。
このトーンで小説を書いてみると面白いかもしれないですね。
でも、小説を書くと文体ににもっと技巧をこらすような方向へ行くでしょうし、
それはそれで文章磨きなのだから、
つとめてこのエッセイのトーンを墨守する必要はないかもしれない。
エッセイはエッセイで、っていう。
この『たまごボーロのように』以降のエッセイ集は発表されていないようですが、
本人の公式WEBサイトでブログを書いてらっしゃるので、
いまはどんな感じだろうと思った時には覗いてみようかなと思います。
この本を読むにあたって検索して見つけて、
昨日、ちょっと二記事くらい読んだところだったのでした。

ちらと、こないだ読んだ角田光代さんの『対岸の彼女』が出てきたり、
乃木坂46の歌で、その言葉の意味を知らずにいて今回わかった「バレッタ」
というものが知ることができたり(女性の小物だとかにうといです)しました。

Googleで画像検索すると、大人になってきれいになられた華恵さんを見れました。

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