読書。
『step Eguchi Hisashi Illustration Book』 江口寿史
を眺めた。
漫画『ストップ!!ひばりくん!』の作者である江口寿史さんの作品集です。2015年以降のものを集めています。
絵のポップセンスがすごい方ですよね。かわいくて、いろいろな意味でおしゃれな女の子たちをたくさん描いています。こういう種類のイラストを手掛ければ、並ぶ者などいないのではないかというほどの訴求力をお持ちだというか、考える間もなくズバンと鑑賞者の感性の内側に入ってくるというか。
なんだか、とても好いなあと瞬時にこちらのセンスを刺激されるようなポップミュージックのようです、それもかなりキャッチー。でも、ベタベタとしてこない一定の距離はきちんとある感じがします。
描かれている女の子たちのコーディネートにしても、髪形にしても、持っているアイテムにしても、すべて素晴らしく見えるのでした。現実だったら、とてもおしゃれに見えるその反面に、わずかにでも悪く付け入る隙ってあると思うのです、難癖をつける突破口みたいな小さな瑕疵が。そういう部分をうまくデフォルメする過程で塗りこめているというか、イラストにする過程で情報量を落とすときに、うまくその瑕疵も落としてしまっているのではないか、と思いました。
それで、イラストの人物たちには肯定感があるんです。自分のストロングポイントを前景にして生きている感じでしょうか。それでいて押しつけがましくはないんです。それは生きていくための、前景だから。きっと、描かれた人物たちが舐められるのは本意ではないので、絶対に舐めさせない、という絵筆を取るうえでの前提があるのかもしれません、わかりませんが。仮説です。
眺めていて好ましいのは、そういった意味での凛とした感じが、大なり小なりイラストに備わっているからなのかなと僕はそう考えました。
というところです。たびたびページを開きたくなるような好い本です。
『step Eguchi Hisashi Illustration Book』 江口寿史
を眺めた。
漫画『ストップ!!ひばりくん!』の作者である江口寿史さんの作品集です。2015年以降のものを集めています。
絵のポップセンスがすごい方ですよね。かわいくて、いろいろな意味でおしゃれな女の子たちをたくさん描いています。こういう種類のイラストを手掛ければ、並ぶ者などいないのではないかというほどの訴求力をお持ちだというか、考える間もなくズバンと鑑賞者の感性の内側に入ってくるというか。
なんだか、とても好いなあと瞬時にこちらのセンスを刺激されるようなポップミュージックのようです、それもかなりキャッチー。でも、ベタベタとしてこない一定の距離はきちんとある感じがします。
描かれている女の子たちのコーディネートにしても、髪形にしても、持っているアイテムにしても、すべて素晴らしく見えるのでした。現実だったら、とてもおしゃれに見えるその反面に、わずかにでも悪く付け入る隙ってあると思うのです、難癖をつける突破口みたいな小さな瑕疵が。そういう部分をうまくデフォルメする過程で塗りこめているというか、イラストにする過程で情報量を落とすときに、うまくその瑕疵も落としてしまっているのではないか、と思いました。
それで、イラストの人物たちには肯定感があるんです。自分のストロングポイントを前景にして生きている感じでしょうか。それでいて押しつけがましくはないんです。それは生きていくための、前景だから。きっと、描かれた人物たちが舐められるのは本意ではないので、絶対に舐めさせない、という絵筆を取るうえでの前提があるのかもしれません、わかりませんが。仮説です。
眺めていて好ましいのは、そういった意味での凛とした感じが、大なり小なりイラストに備わっているからなのかなと僕はそう考えました。
というところです。たびたびページを開きたくなるような好い本です。