読書。
『福島第一原発--真相と展望』 アーニー・ガンダーセン 岡崎玲子訳
を読んだ。
昨年の3月11日の大地震と津波によって事故を起こした福島第一原発は、
一体どのような事故を起こし、今はどういった状況で、これからはどうなるのか、
という問いに答えてくれる本です。
著者のアーニー・ガンダーセンという人は、原子力技術者であり、
米エネルギー省の廃炉手引書(初版)の共著者でもあるそうです。
原発の会社の副社長もしていたとかで、内部告発したことを機に、
業界を追われながらも、今日も影響力を持つ発言者として活動されているようです。
原発事故については、煙に巻かれたように、詳細な説明などはありませんでした。
そんな中で、冷温停止状態で安全ですという宣言だけがなされましたが、
本書を読むと、そんなのは嘘っぱちであることがわかります。
政府も東電も、民衆は愚かなままでいてほしいというか、愚かだから気付かないだろうと
しているというか、そういう感じがしますよね。
本書を読むと、この事故の大きさと、今、そして今後の危険性を考えてみることによって、
絶望感を感じるくらいです。
いや、本を読むと絶望感を感じるという言い方はうまくないです、
事故の本当のところを知ると絶望感を感じるということです。
なぜ、セシウムやストロンチウムといった放射性物質について、詳細な説明をメディアはしないのか。
したとして、不安を煽るからなどという理由があるかもしれませんが、
目隠しをされたままの方がよっぽど危険でしょう。
著者は、放射性物質を含む、瓦礫の分散を、やめた方が良いとしています。
放射能を希釈することによって、その後に健康被害がでても、原因は特定できないとする。
なんとしても、政府は、原発は安全だと、この期に及んでまでも言いたいようです。
僕は、脱原発の立場です。
電力供給がちょっと落ちても、失業率がちょっと上がっても原発依存をなしたいという、
ともすればちと過激な感じの立場かもしれない。
いや、新たな電力源を開発できれば、失業率なんてのは上がらないでしょうね。
あらたなビジネスチャンスが生まれるのですから。
話は本に戻って。
ちょっと翻訳の仕方が、原文に忠実にしようとしすぎるんじゃないかというような
ところが見受けられます。読点の打ち方がわかりずらかったりしたので、そう思いました。
それと、本書の後半は著者の経験した原子力業界の体質の紹介などにページを割いています。
なので、福島原発の部分はちょっと少なく感じるでしょう。それでも、インパクトは十分でした。
また、なぜなのか、時としてそういうのがありますが、頭に入ってきにくい文章構造だったりもしました。
読みにくいということではなくて、忘れやすくできている…、あれ、それは僕の頭の問題なのかな。
180pくらいなので、ちょこちょこ読んでも1週間あれば読めます。
ぜひ、ぼくといっしょに、絶望してみてください。
※2017年1/23追記
→震災瓦礫に関しては「瓦礫ニツイテ2」を読んでみてください。
また、この本を読んだ当時はまだ放射能に怖々としていましたが、
福島の人たちの努力などで、もう早い段階から放射能についての対策は
成されていました。そして、その結果、特産の桃にしても、
お米にしても、問題は全くないくらいになっていました。
僕のこの、当時の記事がいまもなおの風評被害に繋がらないように書きますが、
当時の僕は恐怖心によって視野も狭く、情報も少ないうえに、
どの情報を取捨するかもよくわかっていませんでした。
たしかに原発事故は怖いですが、
福島第一原発事故についていえば、絶望することなどないのです。
そのあたり、この記事は消しませんが、
震災後の風潮として、今は3.0とか4.0とかになっていると思いますが、
1.1くらいの未熟なものだったことをわかってください。
『福島第一原発--真相と展望』 アーニー・ガンダーセン 岡崎玲子訳
を読んだ。
昨年の3月11日の大地震と津波によって事故を起こした福島第一原発は、
一体どのような事故を起こし、今はどういった状況で、これからはどうなるのか、
という問いに答えてくれる本です。
著者のアーニー・ガンダーセンという人は、原子力技術者であり、
米エネルギー省の廃炉手引書(初版)の共著者でもあるそうです。
原発の会社の副社長もしていたとかで、内部告発したことを機に、
業界を追われながらも、今日も影響力を持つ発言者として活動されているようです。
原発事故については、煙に巻かれたように、詳細な説明などはありませんでした。
そんな中で、冷温停止状態で安全ですという宣言だけがなされましたが、
本書を読むと、そんなのは嘘っぱちであることがわかります。
政府も東電も、民衆は愚かなままでいてほしいというか、愚かだから気付かないだろうと
しているというか、そういう感じがしますよね。
本書を読むと、この事故の大きさと、今、そして今後の危険性を考えてみることによって、
絶望感を感じるくらいです。
いや、本を読むと絶望感を感じるという言い方はうまくないです、
事故の本当のところを知ると絶望感を感じるということです。
なぜ、セシウムやストロンチウムといった放射性物質について、詳細な説明をメディアはしないのか。
したとして、不安を煽るからなどという理由があるかもしれませんが、
目隠しをされたままの方がよっぽど危険でしょう。
著者は、放射性物質を含む、瓦礫の分散を、やめた方が良いとしています。
放射能を希釈することによって、その後に健康被害がでても、原因は特定できないとする。
なんとしても、政府は、原発は安全だと、この期に及んでまでも言いたいようです。
僕は、脱原発の立場です。
電力供給がちょっと落ちても、失業率がちょっと上がっても原発依存をなしたいという、
ともすればちと過激な感じの立場かもしれない。
いや、新たな電力源を開発できれば、失業率なんてのは上がらないでしょうね。
あらたなビジネスチャンスが生まれるのですから。
話は本に戻って。
ちょっと翻訳の仕方が、原文に忠実にしようとしすぎるんじゃないかというような
ところが見受けられます。読点の打ち方がわかりずらかったりしたので、そう思いました。
それと、本書の後半は著者の経験した原子力業界の体質の紹介などにページを割いています。
なので、福島原発の部分はちょっと少なく感じるでしょう。それでも、インパクトは十分でした。
また、なぜなのか、時としてそういうのがありますが、頭に入ってきにくい文章構造だったりもしました。
読みにくいということではなくて、忘れやすくできている…、あれ、それは僕の頭の問題なのかな。
180pくらいなので、ちょこちょこ読んでも1週間あれば読めます。
ぜひ、ぼくといっしょに、絶望してみてください。
※2017年1/23追記
→震災瓦礫に関しては「瓦礫ニツイテ2」を読んでみてください。
また、この本を読んだ当時はまだ放射能に怖々としていましたが、
福島の人たちの努力などで、もう早い段階から放射能についての対策は
成されていました。そして、その結果、特産の桃にしても、
お米にしても、問題は全くないくらいになっていました。
僕のこの、当時の記事がいまもなおの風評被害に繋がらないように書きますが、
当時の僕は恐怖心によって視野も狭く、情報も少ないうえに、
どの情報を取捨するかもよくわかっていませんでした。
たしかに原発事故は怖いですが、
福島第一原発事故についていえば、絶望することなどないのです。
そのあたり、この記事は消しませんが、
震災後の風潮として、今は3.0とか4.0とかになっていると思いますが、
1.1くらいの未熟なものだったことをわかってください。
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