Advice For Consumer
アメリカでは、Consumer Protectionの意識が高い。ので、商品の返品が容易にできる。以前までは、返品するのには、商品札とレシートが必要だったけど、最近、気がついたのは、購入の時に使ったクレジットカードまたはDebitカードがあれば、購入歴がわかるので、レシートなしでも返品可能。みんな、悪気もなく返品し、店の人も嫌な顔ひとつしない。これは、日本との大きな文化の違いのひとつ。で、結構面白い。
リテーラーによっては、使用後でも返品可能のところもある。例えば、大手デパートのNordstrom。Nordstromは、カストマーサービスが良いので知られている。昨年の夏まえに、仕事用のカプリパンツ を3本買った。毎日、 まわして着ているから、洗濯するのはパンツ一着につき週1-2回。だけど、仕事では、人口芝やラバーのフロアーに膝をついたり、座ったりすることが多いので、膝やお尻がすれる。そして夏の終わりには、膝とお尻のがテレテレになりつつあった。もともと、アクティブウエアーとして売っているのに、これぐらいの使用量で生地の質が変わるとは、値段の割には、安っぽいなと思った。そこで、クライアントに文句をこぼしたら、“Nordstromに持って行けば、お金返してくれるよ”と言われ、“さんざん使ったのに?”って言ったら、“Nordstromは、なんでも返品できるから”とのこと。半信半疑ながら、3本のパンツを持って、クレームをつけて返品に行ったら、当然のように返金してくれた。Ha!
もうひとつの例。観葉植物。新居に緑が欲しいなと思い、観葉植物を買いに行った。どうも、水をやりすぎて、植物を枯らしてしまう。5ヶ月程経った時、突然、木がバッタと土のレベルから倒れてしまった。どうにか、この観葉植物を救えないかと思い、買った店のガーデンの担当の人のところに持っていった。そしたら、“水のやり過ぎで、根が腐ったんだよ。買ったのが、一年以内だったら返品(=返金)できるから、返品して新しいのを買いな”と、言われた。“えっ、植木の返品?!”。植木を枯らせてしまったことを、寂しく思っていたのに、あっさりと“返品しな”と言われて、なんか調子がくるった感じ。だけど、言われたとおりに、返品して、返してもらったお金で、新しい観葉植物を買って帰った。Wow,learning something new every day!
この国では、ほとんどの人が“買って、合わなかったら、返せばいいや”って態度で買い物をしている気がする。よく聞くのが、“パーティーがあるからドレスがいるんだけど、いいの3着見つけて、どれを着るかまだわからないから、3つとも買ってきたわ。着なかったら返せばいいし”。それは、消費者にとっては、助かる 。使えないものを持ついても、仕方がないし。だけど、この国は、クレジットカードの使い過ぎが問題になっている。この返品の文化が過剰購入の理由のひとつになっているんじゃないかな。
日本だと、ほとんど返品ができないでしょ。できたとしても、客が“申し訳ありませんが”って、下手な態度で返品しにいって、ストアークレッジト(その店の商品券)をもらうのが、精一杯だよね? だから、日本に行って買い物する時には、アメリカのこの返品習慣に慣れてしまっているので、真剣に選択して物を買うようにしている。返品ができないと、“物を買う”価値観が変わるよね。消費者のプロテクションがある中で慎重なConsumerになるのが、賢いConsumerなんだろうな。
P,S
このブログのスタートは消費者に刺激を与えようと言うものであった。今週のmegumiのレポートは正にその実例である。アメリカでは消費者保護が徹底している。その発祥の地はカリフォルニアサンデイエゴで始まった、自動車のクレームに立ち向かった一人の女性で、やがて「レモン法」と言う「消費者保護法」が多少の違いは在っても全米各州に施行される様に成った。25ドル以上の買い物には、皆、適用されるとか...自動車の排気ガスの規制もカリフォルニアは一番厳しい筈だ。日本では表示のインチキで価格競争に打ち勝つようだ。消費者に本当の「良いものを売る」。扱う商品の「良さで競争に勝つ」の勝ツ。と言う様な発想の転換は出来ないものだろうか...