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“☆生産性について”   ’16-3-22

2016-03-22 07:35:57 | Massy's Opinion

☆Massy’s Opinion

・さて、先日プロ野球選手の「セカンドキャリアー」についての講演をNPBの担当C氏から聴く機会があった。約15人位の小懇談会だった。

改めて、自分の学生時代を想い出しながら色々考えを巡らせて見た。

・僕は野球部の練習は休んだ事はなかったが、先輩から「単位」の取りやすい先生を聞いたり、「教科書持込試験」の先生を聞いて、その授業を取ったりした。教科書はキチンと買ったが、実際には「入門経済学辞典」一冊にお世話になって卒業した。(当時この本は550円編者山本登、バットが一本確か250円位、レギュラー選手で一人一本)この本は社会人に成ってからも大変お世話になって、今でも使っている。会社に入社した頃には、本当に良く使ったものだ。

・その時代’57年頃社内では、「能率が悪いな」「効率をあげろ」と言う事は良く使われていたが、「生産性」と言う言葉は耳新しく何かボヤーンとしか解からなかった。団体交渉でも、経営者側も何か皆解かっているようには思えなかった。組合の「賃金4原則」の中には、「最高の生産性、最高の賃金」と言う項目がある。「生産性」と言う言葉の意味が経営者側が解からないのでは、勿論、組合員も解からない。初めての団体交渉に臨むに当たり、此の「生産性という意味を労使に教えるのが僕の仕事」と思い、その時に自分なりに解かり易く整理をして見た。「生産性」と言う概念が何時頃生まれたか?何て言う事は余り知らない。然し、「能率」とか「効率」と言う言葉との違いを僕は当時次のように理解して、説明をした。今でもそれでいいと思っている。

「能率」とか「効率」=efficiency

これらは、抽象的な考え方であると考えている。

・「生産性」=productivity 「一定時間内に一定労働力を投入して生み出す成果」

「時間」の考え方を取り入れたことにより、効率の「良し悪し」比較も容易に理解しやすくすることが必要になった。

・この時代1979年に当時の社内報に僕が書いたものがある。その一節を書いて見よう。

・さて、「生産性とは一体何なんだろう?」今回は、前回賃金問題で触れたが「生産性」には色んな生産性がある。そして「生産性とは、何よりも精神の状態(態度)であり、現存するものの進歩、或いは不断改善努力を目指す精神状態である...」と言う様な抽象的な定義がされるようになっている。これらの抽象的な言葉をより簡単に表現すれば要するに「前向きな考え方を持ち続ける」と言う事に成ると思う。

ある経済学辞典に依れば、生産性とは「一定時間内に一定労働力を投入して生み出す成果」と出ている。僕は従来の「能率」「効率(efficiency)と「生産性」(productivity)と言う言葉の変化は、時代の要請で「抽象的な」ものから「より具体的な」「キメ細かい時間の観念」が取り入れられて来たのだ」と言う理解をしている。

・それでは此の生産性の測定は、何によって行われるのだろうか?又、生産性を更に具体的に突っ込んで見れば、「生産量÷投入量」と言う事に成るだろう。従がって一般的に「労働生産性」と言へば、「従業員一人当たり月間の売上高」「従業員一人当たり月間売上総利益」「従業員一人当たり月間新車販売台数」或いは、「従業員一人当たり月間純利益」と言う見方が出来る訳である。低成長時代に対応する効率経営とか色々な事が言われているが、我々の様な第三次産業の業種に於いては、徹底的な一人当たりの追及をすることに尽きると思う。(此処までが、社内報に書いた一節)

・今既に2016年1979年から37年過ぎた訳である。この社内報に書いた時期から同じ事を安部総理は言っている。先日の予算委員会で、野党側からの質問で「観光客が最近増えて来ている...」の質問が出たが、安部さんは「海外の生産性は、ドルベースだから当て嵌まらない...」的な回答をした。円でもドルに換算すれば良いのに...」問題は日本国民の「生産性が一流国に比べて、高いか?低いか?」だろう。

・今の大企業の様を見ていると、経営陣は何をしていたんだろう?この所、意味不明な言葉が大手を振っている。先ずは、正規雇用 非正規雇用だ。むしろ、年功序列型賃金、職務給、職能給、雇用期間等に分けた方が解かり易い。大学生が4年勉強する所を3年で勉強し、一年間は就活に明け暮れる。「初任給の高い所、定年の長い所」と楽をしようとばかり考える。もっと「自分の好きな仕事は何か?」を考えるべきだし、運動選手はセカンドキャリアーを考えるべきだ。大臣の大事な仕事は将来を見据えて身を正して若者に教育をすることだ。高木大臣18歳からの新有権者に「私みたいな人を選んではいけませんよ」と表明したら最大の若者教育になるだろうな。