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‘24-1-18 ”久々の新派 観劇“

2024-01-15 22:19:17 | Massy's Opinion
★Massy’s Opinion
1月13日三越劇場 にて  「東京物語」初春新派公演 劇団新派
*最近では、水谷八重子と言っても余り知っている人は居ないだろう。此のコロナ流行以来世の中がスッカリ変わってしまった。僕自身、5年前は85歳、今は90歳を迎える。
世の中の一番の変化は平和ボケしていた世界の人に与えたウクライナ戦争とコロナの流行、それにスマート・ホーンだろう。

「東京物語」は、小津安二郎と言う映画監督で脚本も書いた人で、1953年にこの映画を作ったとされている。名監督の代表作と言われている作品である。内容は子供を東京に出して独立した子供たちを老夫婦が東京見物をしに上京し、その帰りぎはに老お母さんが病名(心不全、脳梗塞等)は解らないが倒れて亡くなってしまう物語である。主役は新派座長の水谷八重子、田口守の老夫婦と言う事になる。昔はこう言う話は結構多かったと思う。今の時代では兎に角、コロナで人の集まる事も禁止されるような時代で、葬式も家族葬が普通に成ってしまい、今の若い人には、解りにくい話かもしれない。役者は新派劇団総出である。舞台は医者をしている長男の家が中心で、味付けに長男の子供が二人出てくるが、「可愛いし演技を如何やって覚えさせるのだろう?」「いずれ役者の子供で、将来は役者になるんだろうな...」と思った。

役者は、八重子は昔アイドルの良重、八重子の名跡を波乃久里子と争ったとか?言う話もあったが。今の序列は良重、久里子と言う事で、それぞれに持ち味を出して居る。然し、八重子は肥ってしまって、昔を知っている僕には、「もう役も限られるな...」と感じさせられた。然し、未だジャズ・コンサートをたまにはやっているとの事。僕は一度聞きに行きたいと思って居る。田口守さんも老父役が合うように「年を取ったな」と感じた。
僕の御贔屓の瀬戸摩純さんは、死んだ次男の嫁と言う役、「少し痩せたかな...」と言う感じがした。出番は少なめだったが、奇麗なのは光っていた。此のコロナの間、5年位は朗読劇しか見ていないので、久しぶりの舞台、昔を想いださせてくれ、面白かった。

今回は殆ど同年代の同窓生(男2、女2三味線を弾く人)だったので、帰りには「砂場」で軽く飲んでお蕎麦を食べて慶応高校の優勝の話から、観劇の感想等、色んな話をして、帰りの雪の中へ出た。

僕が新派の話をすると、聞いている人は「嘘だろう」と言うが、実は僕は大学4年の12月、もう野球が優勝で終わって遊びまくって居た時、明治座で先代八重子と大矢市次郎の「鶴八、鶴次郎」と言う恋愛物を見て、凄く刺激を受けたのである。歌舞伎はどうもセリフが解りにくい。その点、新派はセリフが解りやすい。それに、父方のお祖母さんの妹が赤坂で料亭をしていてよく遊びに行った。お祖父さんの妹は踊りの師匠をしていたので,三味線の音には凄い近親感がある。昔は親戚縁者の関係もゆったりして居ながら親密だった。この移り変わりの激しい世界の中で、新派も目標を模索中だと思う。観客は9割位の入りで客が女性客75%位、若い女性客(30代未満)が10%位だったかな...