TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

方程式の指導

2008年12月12日 17時57分22秒 | 数学
 方程式の指導で=をやたらにつける生徒がいた。

例えばこうだ。生徒たちが解いている様子を机のそばまで行って観察すると

  2x-3=5
=2x-3+3=5+3

このあとすぐ授業を止める。

「これ(一番左の=)はだめだ。なぜですか?」
生徒「等しくないから」
「その通り」

「方程式を解くための『操作』は『計算』ではないんだよ。」
「方程式は計算を利用して式を変形しているんだ。」

といって、どんな変形なのかを説明する。

  2x-3=5  の両辺に3をたすという「操作」をして

 2x-3+3=5+3  とすることは式を変形している

このあと両辺を計算することは、計算を利用していること

 2x=8 になる

つまり、2x-3=5 が 2x=8と変形されたわけだが、

変形前と変形後でも 解が「4」であることには変わりがない。
「変形によって解は変わらない」ことを利用して、より簡単な方程式に変形し、方程式を解いているのだと教えた。
この説明をしたら、=をやたら書くことがなくなってきた。

 数教協では、普通の計算を「フレーズ型の計算」、等式の変形を「クローズ型の計算」といっている。
 英語でフレーズとは「句」、クローズとは「節」であった。

 2x-3+3の計算は 2x-3+3=2xであるが、式 2x-3+3 には述語がないから「句」

一方 2x-3=5には述語があるから(= equals または is equal to)
「節」である。

 私は計算と言ったら普通の計算で、等式の変形は計算を利用した変形とした方が良いと思う。
 つまり、等式の変形は計算ではなく「変形」と押さえる。










  
コメント
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