公式を使った因数分解が出来ない生徒は、公式を使った展開も苦手。
その原因はたぶん・・・
(a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd
という式で、右辺の式の導き方の理解が不十分なのではないかと思う。
右辺の式を暗記し、手順を理解すれば式の展開はできるからだ。
じつはその前に「分配法則」が分かっているかどうかも関係するのだが、
ここでは保留する。
念のために a(c+d)=ac+ad と b(c+d)=bc+bd が出来るか確認すると良い。
教科書では
「(a+b)(c+d) で c+d=M と置く」とある。
「置く」とは「置き換える」という意味なのだが、なぜ置き換えなくてはならないか
が理解されていない。
そこで(a+b)(c+d)=?????=ac+ad+bc+bd
?????の部分の式は何になるのかたずねてみると良い。
たぶん、答えられないだろうと思う。
正解は a(c+d)+b(c+d) なのだが、そのためには
「(a+b)(c+d) に2つのかっこがある。まずは(a+b)をはずすことを考えよう」
「(c+d)のかっこはまだはずさない。」
「はずさないけど、c+dが計算されてなにか別の数になったとする。」
「c+d=?だ。?にあてはまる数は分からないから、Mとしよう。」
「c+dが計算されて数Mになることをc+dをMと置くといって、c+d=Mと書く。」
「c+d=M でなくても、XでもAでもBでも、小文字のmでもいいんだよ。」
これだけ説明して、
(a+b)(c+d) c+dをM と置く。すなわちc+d=Mであるから
=(a+b)(M) (M)のかっこはいらないから
=(a+b)M
=aM+bM
「ところでc+d=Mと置いた人は誰?』と聞く。
置いた人物はこの教科書の筆者だということを確認する。
c+d=M になるなどという「計算規則」はないので筆者の個人的な考えであることに注目。
では、皆が納得するためにはどうするかというと。
(a+b)のかっこをはずすために、個人的にc+d=Mと置いたのだから、もうMの役目は
終わったので、
「Mを元のc+dにもどす。」
Mをc+dに戻すに当たっての注意。
=aM+bM
=ac+d+bc+d ではいけない。
aMについてだけみると、aM=a×M
ここでMをc+dにもどすのだが、
a×Mのかけ算とc+dの足し算とではどちらの計算を先に行わなければ行けなかったのか
確認をすると・・・、かけ算よりも足し算のほうが先なので、それを示すためには
c+dにかっこをつけて
aM=a×M=a×(c+d)
とかくことになるのだから
=aM+bM
=a(c+d)+b(c+d)
=ac+ad+bc+bd
このあと、c+d=Aとおいてみたり、c+d=Xとしてみたり
「c+dを何と置く?」と聞いて、いろいろな場合で展開させるとよい。
こういう説明をきっちりやっておいて、つぎは・・・
ac+ad+bc+bd の因数分解をやらせる。
つづく
その原因はたぶん・・・
(a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd
という式で、右辺の式の導き方の理解が不十分なのではないかと思う。
右辺の式を暗記し、手順を理解すれば式の展開はできるからだ。
じつはその前に「分配法則」が分かっているかどうかも関係するのだが、
ここでは保留する。
念のために a(c+d)=ac+ad と b(c+d)=bc+bd が出来るか確認すると良い。
教科書では
「(a+b)(c+d) で c+d=M と置く」とある。
「置く」とは「置き換える」という意味なのだが、なぜ置き換えなくてはならないか
が理解されていない。
そこで(a+b)(c+d)=?????=ac+ad+bc+bd
?????の部分の式は何になるのかたずねてみると良い。
たぶん、答えられないだろうと思う。
正解は a(c+d)+b(c+d) なのだが、そのためには
「(a+b)(c+d) に2つのかっこがある。まずは(a+b)をはずすことを考えよう」
「(c+d)のかっこはまだはずさない。」
「はずさないけど、c+dが計算されてなにか別の数になったとする。」
「c+d=?だ。?にあてはまる数は分からないから、Mとしよう。」
「c+dが計算されて数Mになることをc+dをMと置くといって、c+d=Mと書く。」
「c+d=M でなくても、XでもAでもBでも、小文字のmでもいいんだよ。」
これだけ説明して、
(a+b)(c+d) c+dをM と置く。すなわちc+d=Mであるから
=(a+b)(M) (M)のかっこはいらないから
=(a+b)M
=aM+bM
「ところでc+d=Mと置いた人は誰?』と聞く。
置いた人物はこの教科書の筆者だということを確認する。
c+d=M になるなどという「計算規則」はないので筆者の個人的な考えであることに注目。
では、皆が納得するためにはどうするかというと。
(a+b)のかっこをはずすために、個人的にc+d=Mと置いたのだから、もうMの役目は
終わったので、
「Mを元のc+dにもどす。」
Mをc+dに戻すに当たっての注意。
=aM+bM
=ac+d+bc+d ではいけない。
aMについてだけみると、aM=a×M
ここでMをc+dにもどすのだが、
a×Mのかけ算とc+dの足し算とではどちらの計算を先に行わなければ行けなかったのか
確認をすると・・・、かけ算よりも足し算のほうが先なので、それを示すためには
c+dにかっこをつけて
aM=a×M=a×(c+d)
とかくことになるのだから
=aM+bM
=a(c+d)+b(c+d)
=ac+ad+bc+bd
このあと、c+d=Aとおいてみたり、c+d=Xとしてみたり
「c+dを何と置く?」と聞いて、いろいろな場合で展開させるとよい。
こういう説明をきっちりやっておいて、つぎは・・・
ac+ad+bc+bd の因数分解をやらせる。
つづく