TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

因数分解をめぐって8

2014年07月12日 00時25分19秒 | 数学

公式を使った因数分解を理解させる方法
「因数分解は展開の逆だから」といって、
x^2+5x+6=(x )(x ) の右辺に
適当な数を当てはめて、それで良しとする教え方では納得しない。

ではどうするか・・・。

基本の因数分解、ma+mb=m(a +b) に立ち戻るのが良い。

じつは、x^2+5x+6=(x+2)(x+3)となるのだが
その一つ手前の式を
x^2+5x+6=x^2+ax+bx+6 として、 a=2。b=3とすれば

x^2+5x+6=x^2+2x+3x+6 であるから

x^2+5x+6=x^2+2x+3x+6      
=x(x+2)+3(x+2) となって、共通因数のx+2が出てくる

ここでx+2=Mとおくと
=xM+3M
=M(x+3))
Mをx+2に戻して
=(x+2)(x+3)

したがって、x^2+5x+6=(x+2)(x+3)

では、x^2+5x+6=x^2+ax+bx+6 として、 a=1。b=4ではどうか
当然ab=4となり合わないので

x^2+5x+6=x^2+x+5x+6
=x(x+1)+5x+6 共通因数が出てこない。

x^2+5x+6=x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b) で
a+b=5、ab=6 といううまい数の組を見つけることに注目させる。
うまい数さえ見つけることができれば
x^2+5x+6=x^2+2x+3x+6      
=x(x+2)+3(x+2)
=xM+3M
=M(x+3))
  =(x+2)(x+3)
と因数分解できることが分かる。

こうした説明を一度してからいろいろな因数分解を上のように
やってみせる。

例 x^2+7x+12   a+b=7 ab=12
a=3 b=4 がうまい数の組

x^2+7x+12=x^2+3x+4x+12
=x(x+3)+4(x+3) x+3=M
=xM+4M
=M(x+4)
=(x+3)(x+4)

こうしておいて、

x^2+7x+12=(x+a)(x+b) でa=3 b=4 がうまい数の組だから

x^2+7x+12=(x+3)(x+4)

と説明すると、これで納得してくれる。







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