TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

立体幾何をめぐって

2020年04月11日 00時02分10秒 | 数学

ガロアの理論の勉強が行き詰まった頃、
新聞に埼玉県公立高校入試の問題が紹介されていた。
学習教室で役立つだろうと思い、解いていた。
最後の問題は空間図形だった。
その頃、塾をやっている知人からLINEで空間図形の質問
が来た。応えているうちに必要と思い、空間図形や立体幾何
の復習をすることにした。
どうしてかというと、空間図形のいろいろな性質を使って
受験問題を解くのだが、性質はほとんど直感に頼ることが多い。
高校の数学の教科書にも、空間図形についてきちんと
述べられてはいない。
ということで、
一度あきらめた立体幾何を再度勉強することにした。
なぜあきらめたかというと、立体幾何の理論は
「背理法」のオンパレードで理解できないことが多かった。

もう一つの理由は、ガロア理論で証明がよく分からないまま
分かったつもりで証明を読み終えることが多かった。
それはなぜかというと、それぞれの定理の意味の理解が
不十分なのと、いくつかの定理の集まりで構成された
「ガロア理論の世界」の構造がつかめていなかったからだ。

空間図形の本を読んで理解出来なかったのも、
同じことなのではないか。
つまり、自分の中に「空間図形の世界」がきちんと構成されて
いなかったからだと思った。
背理法で証明が分かるためには、空間というものが、
しっかり分からないと、証明が心にストンと落ちないのだ。
同じことがガロア理論の理解でも言えるのではないか。
遠回りになるが、立体幾何の勉強はガロア理論の勉強にも
役立つだろう。そう考えた。

そして、もしかすると学習教室の生徒に、数学が分かるため
にも、この勉強は役立つかも知れないと思った。
「数学の世界」が生徒の中に構成されれば、理解は深まる。
数学の世界の構成法を生徒につかんでもらうにはどうすればよい
かが、立体幾何の勉強を通じて分かるのではと思っている。

長くなった。立体幾何の直感と理論構成などについては後日触れる。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする