TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

立体幾何への動機3

2020年04月20日 01時29分37秒 | 数学


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「平面Pと直線lの交点をA。直線lを含む平面Qが平面P
と交わる時にできる交線をmとする。この時、点Aは
2つの直線lとmの交点である。」
このことを証明しなさい。


直観的には明らかなのだが、はたしてそうなのか、
というと不安になる。
そこで証明しようということに。証明は背理法を使う。ここ
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これの背理法を使わない証明を考えた。

証明
 点Aは直線Iに含まれるから、平面Qに含まれる。
 また、点Aは平面Pとの交点であるから平面Pにも含まれる。
したがって、点Aは平面Pにも平面Qにも含まれる。
公理により、2平面は一つの点だけを共有しないので、2平面
に含まれる点Aは平面PとQの交線mに含まれる。
点Aは直線lとmとの交点である。
          (証明終わり)

この証明は多少不十分なところがあると思う。

「公理により、2平面は一つの点だけを共有しないので、2平面
に含まれる点Aは平面PとQの交線mに含まれる。」
というところだ。この論理を通すためには背理法が必要となるだろう。
つまり、もし点Aが交線mに含まれないとすれば、、、である。

やはり背理法は強力だ。


埼玉県入試問題との関係では、
平面P→入試問題の面ABCD
直線l→入試問題のEQ
交線m→入試問題のBD
交点A→入試問題のI
にあたる。




入試の模範解答では
「EQはlを通る」と言っていた。これは中学校段階の直感による。
論理ではどうかということだ。

さらに、切り口の面がEBQDになるのかということも疑問としてあるのだが、
それにも挑戦したい。


つづく
コメント
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