長野旅行に行ったとき、大宮で待ち時間があったので、そごう7階にある三省堂書店に立ち寄ったところ、「天才ガロアの発想力」という本に巡り会った。即、衝動買い。
技術評論社発行、小島寛之著(1580円+税 2010年9月25日 初版発行)新しい本だ。購入したのは初版第2刷で10月15日発行とある。この日は9月16日だったから、あれれと思った。まあいいか。
長野までの新幹線の中で読んでみたら、面白いのなんの。これはしっかりノートを作って読まないといけないと思い。後日ノートを作った。
この本の特徴は「群」の記述が詳しいことだ。たいていのガロア理論解説本は「群」といったら「置換群」の数字の羅列が多いが、この本は三角形や四角形を使って、回転移動、対称移動で群を説明している。
しかも!ガロア理論の基本定理である「部分群が小さくなるに連れて、その群で変らない要素の集合が大きくなる」ということが、四角形の分類でうまく説明してあった。
こういうことだ
正方形を正方形に移す移動は、
1.対角線の交点を中心とする回転移動
2.対角線を軸とする対称移動
3.辺の垂直二等分線を軸とする対称移動
の3種類だが、
1.の移動で不変な図形は平行四辺形全体ということになり、正方形全体よりも対象が広がる。
「1.の移動」は「正方形を正方形に移す移動」の一部になっている。
詳しく言うと「正方形を正方形に移す移動全体は群」をなし「1.対角線の交点を中心とする回転移動全体」は、その部分群になっている。
では、「3.辺の垂直二等分線を軸とする対称移動」で不変な四角形はどんな四角形かというと、「等脚台形」となる。このなかには、もちろん長方形も含まれる。
気づいたと思うが1と3の移動で不変な四角形は長方形、1と2で不変な四角形はひし形である。
1と3の移動の組み合わせで「群」が生成されていることに注意したい。
「2.対角線を軸とする対称移動」で不変な四角形は「たこ形」というもので合同な三角形を2枚貼り合わせたような図形。
そして、小学校や中学校の教科書にあるような、四角形の系統図が示され、対応する「群」が紹介されていた。
この本の素晴らしい所はここだ。背景には「ガロア理論の基本定理」がある。
中学生にも分かりやすい説明に感心した。著者はこうして「群」を導入し、その群によって変らない対象との関係をうまく説明していた。
実は「群」の説明に先立って、2次方程式の解の公式を見つけ出す手順をうまく説明しており、私はまずそれに感心したのだ。
群の説明の後、著者は3次方程式の解の公式をいかにして見つけ出すかをいう手順を説明する。まだ読み終わっていないが、分かりやすい本だったので、紹介した。ノートを作って読み進めるつもり。
技術評論社発行、小島寛之著(1580円+税 2010年9月25日 初版発行)新しい本だ。購入したのは初版第2刷で10月15日発行とある。この日は9月16日だったから、あれれと思った。まあいいか。
長野までの新幹線の中で読んでみたら、面白いのなんの。これはしっかりノートを作って読まないといけないと思い。後日ノートを作った。
この本の特徴は「群」の記述が詳しいことだ。たいていのガロア理論解説本は「群」といったら「置換群」の数字の羅列が多いが、この本は三角形や四角形を使って、回転移動、対称移動で群を説明している。
しかも!ガロア理論の基本定理である「部分群が小さくなるに連れて、その群で変らない要素の集合が大きくなる」ということが、四角形の分類でうまく説明してあった。
こういうことだ
正方形を正方形に移す移動は、
1.対角線の交点を中心とする回転移動
2.対角線を軸とする対称移動
3.辺の垂直二等分線を軸とする対称移動
の3種類だが、
1.の移動で不変な図形は平行四辺形全体ということになり、正方形全体よりも対象が広がる。
「1.の移動」は「正方形を正方形に移す移動」の一部になっている。
詳しく言うと「正方形を正方形に移す移動全体は群」をなし「1.対角線の交点を中心とする回転移動全体」は、その部分群になっている。
では、「3.辺の垂直二等分線を軸とする対称移動」で不変な四角形はどんな四角形かというと、「等脚台形」となる。このなかには、もちろん長方形も含まれる。
気づいたと思うが1と3の移動で不変な四角形は長方形、1と2で不変な四角形はひし形である。
1と3の移動の組み合わせで「群」が生成されていることに注意したい。
「2.対角線を軸とする対称移動」で不変な四角形は「たこ形」というもので合同な三角形を2枚貼り合わせたような図形。
そして、小学校や中学校の教科書にあるような、四角形の系統図が示され、対応する「群」が紹介されていた。
この本の素晴らしい所はここだ。背景には「ガロア理論の基本定理」がある。
中学生にも分かりやすい説明に感心した。著者はこうして「群」を導入し、その群によって変らない対象との関係をうまく説明していた。
実は「群」の説明に先立って、2次方程式の解の公式を見つけ出す手順をうまく説明しており、私はまずそれに感心したのだ。
群の説明の後、著者は3次方程式の解の公式をいかにして見つけ出すかをいう手順を説明する。まだ読み終わっていないが、分かりやすい本だったので、紹介した。ノートを作って読み進めるつもり。