イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「外来魚のレシピ: 捕って、さばいて、食ってみた 」読了

2017年10月12日 | 2017読書
平坂寛 「外来魚のレシピ: 捕って、さばいて、食ってみた 」読了

外来生物や外来植物というと、ブラックバスかキリン草くらいしかすぐに思い浮かんでこないのだが、相当な種類がすでに日本にやってきているらしい。
この本は、そんな外来生物のうち、水辺にいる生き物を獲って食べようという企画だ。外来生物といってもほぼ全部魚(ひとつだけカミツキガメというのがあった。)なのでまずは釣りをするところから始まる。
もともと食用に導入されたという過去を持つ魚が多いようで、食べるとけっこう美味しいそうだ。ペットとして入ってきたものでも、カミツキガメは絶品らしいのであなどれない。
そんな外来生物はほとんどが特定外来生物というものに指定されているらしくて生きたままの移動が禁止されている。
大体、淡水の生物は泥臭くて少しの間きれいな水で泥を吐かさないと不味いと言われているが、著者もそれに習ってその場で締めて料理を始めてもかなりの味わいというのだから大したものだ。
僕もブラックバスだけは食べたことがあるけれども、確かに美味しい魚であった。

釣ったものを何でも食べようというのは賛成で、僕も普通の釣り人は持って帰らない魚をよく食べる。サンノジはカルパッチョにするとかなりいけるし、ボラはこのブログに何度か書いたとおりだ。青ブダイは肝に毒があることをあとから知ってあわてふためいたが、煮物もフライもうまかった。カンダイもしかり。タカノハダイはこれが釣れる日は水温が低くてアウトなので仕方なく持って帰る。酢を入れて煮付けにすると美味しい。今はさすがに食べないけれどもギンタも食べた。(ギンタと聞いてその姿を思い浮かべられる人はかなりの魚通なのではないだろうか。)というか、僕の魚釣りのルーツはギンタ釣りだ。小アジの前にギンタ釣りで魚釣りを覚えたのだ。小学校に上がる前によく和歌浦漁港に父親に連れていってもらった。100円で買うオチョコに一杯のゴカイでかなりの数が釣れた。ヌルヌルして小さい魚だけれども母親はやはり酢を入れて煮てくれた。どこの地方かは忘れたが、これの干物は高級品になっているとテレビで見たのはほんの数年前のことだった。そういえば、この魚は最近めっきり見なくなった。どうしてなんだろう・・・。
中には不味いものもある。イズスミはダメだった。あれは苦い。それに切り身にしたとたんに身が見る見る黒ずんでくる。見た目も悪かった。黒アナゴは美味しいけれども骨が多くて食べにくかった。

和歌山の川や池にどれだけの外来生物が潜んでいるのか知らないが、そんな情報があるのなら、僕も一丁釣ってみようかなんて思ってしまう1冊である。
まあ、釣技の無さが最大の問題になってしまうのであるが・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする