先日、卒業した三中の3年生の中に、「将来は医者になりたい」と言っていた生徒がいました。
彼の場合は、小さい時から食物アレルギーがあって、おもに野菜しか食べれなかった。
給食のとき、みんなの輪に入っても、自分だけアレルギー対応の食べ物を食べて、さみしい思いをした。
そんなとき、親身になってくれる医者と出会って、励まされた。
また、別の医者は、中学生になってからも、骨折をしたとき、痛みが和らぐように手術をしたくれた。
自分のことを気にかけて、寄り添ってくれる医者に出会い、自分も医師になりたいと強く思う。
このように言っている子がいました。
彼の意志は固く、明確でした。
高校も、将来、医学部に入ることを見越して選んでいきました。
自分の生い立ちを通して、自分を見つめて、自分の経験の意味を考え、「医者になりたい」という目標を持っていました。
これができるのは、中学生であればこそです。
このような中学生と接しているので、昨日のブログで触れたように、幼稚園の子や小学生が、「〇〇になりたい。人の役に立ちたい」というのを聞くと、「ほんとうにそう思っているの?」という疑問をもち、私は違和感を感じるのです。
この三中生は、それを聞くと大人が喜ぶからという理由で「医者になりたい」と言っているのではないのです。
自分の体験から学んだことを、自分の将来の生き方につないでいく。
これが中学生の真骨頂だと、私は思います。