CubとSRと

ただの日記

クルマが遠慮してくれる

2018年12月25日 | バイク 車 ツーリング
  免許が取れた。山陽電車で明石から戻って来た。
 
 喜び勇んで、早速に下取りになる原付に乗ってバイク店に行く。
 店長と店長のお父さんの二人でカッコいいバイクを磨いている。
 おっ、これじゃないか、もしかして。
 そばに寄ってみると意外に大きい。これまで見てきたバイク(と言うより「記憶にあるバイク」)よりひと回り大きい。
 今になってみれば不思議だ。
 GB250を目の前でまじまじと見るまで、大きなバイクを見たことはなかったか?
 そんな筈はない。いっぱい見てきている。けど、大きなバイクなんて全く記憶にない。
 「無関心」、というのはこういうことなんだろう。見る気がなければ「見えない」のだ。
 時代劇の牢屋の格子、よく見れば電気鉋をかけた跡があるし、街道の砂利道にはタイヤの跡がある。
 大体、街道に砂利なんて撒かない。歩きにくくてしょうがない。砂利自体、江戸時代にはない(玉砂利は別)。
 「知るを知ると言い、知らざるを知らずと言う。これが知るということだ」
 、かな?知ろうという気がなければ分からない。見ようという気がなければ見えない。
 車でバイクと事故を起こした時、ドライバーは、能く「気づかなかった」と言う。
 「そんな筈はない」とバイクに乗っていると思う。「ただ見てなかっただけだろう」、と。
 けど、ドライバーは見る気がなかったから「見えなかった」「気づかなかった」のだ。
 さて、また脱線したけど、喜色満面でバイクを受け取り、早速、乗って帰・・・らない。
 そりゃ、もう、まずは試運転をしなきゃ。
 そのために、急いで帰って来たんだから。
 家とは反対の方向に向けて走り出す。
 雨の日にはダートと化す通勤路ではなく、クルマに追い抜かれて怖い思いをしながらも、雨の日には仕方なしに通っていた大回りコースへ。
 無理せずとも少しスロットルを開けるだけで加速する。
 教習所のVFRに比べれば力はないけど、シングルシリンダーのエンジン音ってのははっきりしていて気持ちが良い。排気音もすっきりしていて小気味よい。
 しばらく走っているうちに、妙なことに気が付いた。
 いつもなら必ず、クルマが追い越しを掛けて来るのに、今日は全く追い越そうとしない。
 それどころかちゃんと車間距離まで置いている。
 近寄ってくるクルマがいない。
 「そんなに危なっかしい運転に見えているんだろうか」
 一瞬、そんなことを考える。
 でも、普段よりは少しはましなくらいの、我ながらな~ん~て~「なめらかな運転」をしているような気がするんだけど。
 何故、車が車間距離をちゃんと取っているのか、その理由が分からない。
 ふとスピードメーターを見ると、針が60キロの少し先を指していた。
 遠慮しているわけじゃなかったらしい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする