CubとSRと

ただの日記

原付き泊りがけツーリング

2018年12月27日 | バイク 車 ツーリング
 「・・・・なんてするものじゃない」
 、と、身も蓋もないことを言っちゃあ先に進めない。
 原付NS50Fで泊りがけのツーリングに行ったのは、原付免許を手に入れてから一ヶ月余り後のこと。
 一泊目は予約を入れ、二泊目は適当に決めるつもりで宿を出て、一時間ほどで白バイに捕まった、ということは以前に書いた。
 腹が立つやら血の気が引いてやる気が失せるやら、で、二泊目を中止して帰ってしまったことも一緒に書いた(と思う)。
 白バイの警官というのは妙に愛想が良い。高飛車に言われたら「売り言葉に買い言葉」状態になるんだろうけど、妙にやさしい口調で
 「はい、ここ見て下さい。何キロになってます?」
 と問う。
 「~キロです」
 「原付だから~キロオーバーです。危ないですよ。私が居るの、見えませんでした?」
 見えてたら飛ばすわけがない。信号が青になって、クルマから離れなきゃ、と思っての40キロ少々。
 「クルマが近いので、取り敢えず抜かしやすいようにと思って」
 「そうですよねぇ。原付じゃ怖いですよね。私も普段は原付に乗ってるんですが、こわいから買い物に行くくらいしか乗らないんですよ。中型くらいでないとねぇ~。免許、取ってくださいよ」
 「今、通ってます」
 「そうですか。じゃあ、免許取って安心して走ってください」
 朝一番の良い気分が台無し。けど、非は一方的にこちらにある。
 全くやる気がなくなってぐずぐずぐずぐず後悔し続けながら、ともすれば40キロを超しそうになるのを制御してトロトロ走る。ストレスばかりになる。
 もしかしたら走ってる後ろ姿に「ブツブツ」「ぶつぶつ」ってマンガみたいな吹き出しが見えたかもしれない。見る人が見れば見えたろう。
 免許証を持って出るのを忘れてバイクに乗ってた人が、途中で不意に免許証がないことに気付く。途端、不思議なことに免許証の提示を求められる。
 挙動がおかしくなるので、何となく分かるんだそうだ。
 「ぶつぶつ」がずっと続き、「え~い、もうやめ!今日は帰る!」となって、日付が変わる寸前までかかって家に辿にり着いたわけだが。
 「ぶつぶつ」言ってても何も良い結果は得られなかった。
 諦めて、ツーリングを投げ出した結果。夜中の真っ暗な道を走り続けるなら良いけれど、結構、対向車がいる。ヘッドライトが眩しい。辺りが一瞬見えなくなる。国道の癖に路面が変形して畝のようになっている。しょっちゅうタイヤを取られ、ハンドルが暴れてヒヤッとさせられる。
 揚げ句に雨まで降ってくる。ヘルメットのシールドが雨粒に覆われ、そこにクルマのヘッドライトが乱反射する。何も見えない。しょうがないからシールドを上げ、眼鏡を外して走る。
 「後悔、先に立たず、だ。ブツブツ言ってたって良いことなんか一つもない。青切符切られたことが取り消せないなら、『次善の策』だ」
 「取り敢えず今回のことは『忘れてやる』」

 朝、捕まって12時間近く経ってやっと出た結論が、これ。
 「今はやせ我慢。これから後のことを楽しもう」
 
 ずっと後にも、朝6時半、中央道の追い越し車線で捕まったが、計測時間が短かったのか、通行区分違反となった。5時に家を出たばかり。
 「取り敢えず今回のことは『忘れてやる!』」
 おかげでゴールド免許になったのは30年間でたった一度。
 それも、一年足らずで、青に戻り、現在に至る。
 それでもツーリングはやめない。楽しいから。
コメント
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