2010.09/12 (Sun)
昔、「常勝レオ軍団」と言われていた西武ライオンズの森監督は
「チームは結束力が大事」
と、どんな下らんことでもいい、全員が知っている話題で、相手チームの悪口を言い、選手全員、悪口で盛り上がって試合に臨んだ、という。
勿論カラッとした、軽口に近いもので、陰湿な悪口ではなかったろうことは、言うまでもない。
たとえば。
「あの、レフト、な。脚短いだろ?お前なら3歩で取れるとこ、あいつ、7歩ぐらいかかるんじゃないか?守備範囲、狭いぞ」
、みたいな、愚にもつかない軽口を言って、その場に居合わせた選手達を笑わせ、その中に、これまでのデータから導き出した、相手選手のウィークポイントを一つ二つ入れてみる。
悪口を言って気を許し、緊張がとれている中の事実は、洗脳の如くに身体に染み通る。
巧みな教導法、誘導術だと言えるし、効果も大きい。
けれど、これが繰り返されていくとどうなってゆくか。
悪口を言って、それで団結力が高まって、試合に勝つ。そうやって勝ち続ける。それを、冷静になった時、思い出したらどんな感興が湧くだろうか。
「人の心は弱い」と言われる。一方で、「あの人は鉄みたいな意志を持ってる」ということもある。
その時々の、認識、それによる判断が意図的に、その都度なされていれば、確固とした(認識、判断による)意志が積み重ねられる。「鉄の意志・強い心」になる。
逆に、その場しのぎの、ちゃんと見詰めない、深く考えないで雰囲気に流されるままに、その意志決定が積み重ねられたら、「人の心は弱い」、の見本ができる。
俳句のことで四苦八苦しているうちに、シナ漁船の体当たり事件。
船長を逮捕、という珍しく強硬な手段に出たと思ったら、案の定、シナより「船長の逮捕は不当だ」と引き渡し要求。
間、髪をいれず、監視船という名の中古軍船がやって来る、ガス田開発の会議は延期する、と「大国」らしからぬヒステリックな通告。
「珍しく強硬な手段に」と思っていたが、西村真悟氏のブログをはじめ、いくつかのブログを見ると、そんな「思いつき」みたいなことではない。
「武力による対立も辞さない」、という姿勢を見せたように見えるけれど、事はもっと深刻だ。
なんでも、最近は(特に今年になって)尖閣諸島近辺では、日本の経済水域(排他的水域)に連日数十隻のシナ漁船が入って、操業しているという。
こちらが、いくら領海だと言っても、シナは自国領だ、として譲らない。
何しろ、我が国の元首相が「(どっちの物か分からないから)今から話し合いましょう」みたいな事を平気で言ってしまう。
それに加えて、シナ漁民の認識は領海云々ではなく、「昔からここで漁をして来たから、ここは自国領だ」という実に大雑把な捉え方。「昔」というのが何年前か、何百年前か、でさえ、はっきりしない。
言ってみれば、そういう違法操業漁船の、これまでの我がもの顔のやり方に、「日本の水域です、出て行きなさい」と言い続け、追い払ったら、別の漁船が入って来て、の果てしない繰り返し、いたちごっこがあって、今回、遂にその中の一隻が居直った、というだけではないか。
海上保安庁が、「逮捕許可を得るまでに半日もかけた」、のではなく、「半日もかかった」のだ、ということが見てとれる。
巡視船に体当たりまでされては、もう逮捕しかない。けど、官邸はなかなか決断しない。それで、半日かかった。
「海上保安庁よ。よくやった!」ではない。海上保安庁にそこまでやらせることになった、現政府の、その場しのぎ、言いわけばかりの施策に問題がある。
現に、昨年こうやって違法行為をはたらいた船は数隻。今年は既に数十隻を超えている、という。
これまでに、繰り返し書いて来たけれど、日本のこの高度な文明と文化を、我々日本人は生まれながらにして持っているのではない。
生まれた瞬間から教えられ続け、途中からは自らの努力で手に入れ、磨き続けている。
そして、人間は(日本人も)生物(なまもの)だ。常に学びつづけ、身につける努力をし続けている。
だからこそ、日本文化を受け継いでいる、と言える。守っている、と言える。
職務としてであれ、何であれ、海上保安庁は終わりのない絶望的ないたちごっこを真剣に、終日、国のために、と、行っている。「確固とした意志」の積み重ねに命を懸けている。
そうやってつくり続けている「鉄の意志」で、絶対にやりたくなかった非常措置(逮捕)を採った。
政府はどうか。「その場しのぎ」で、「あやまらず」、「言い分けばかり」を繰り返して来た政府はどうか。
「僅か二箇月だから」と言うが、僅か二箇月でも、「鉄の意志」の兆しくらいは、本来見えるようになるものではないか。
昔、「常勝レオ軍団」と言われていた西武ライオンズの森監督は
「チームは結束力が大事」
と、どんな下らんことでもいい、全員が知っている話題で、相手チームの悪口を言い、選手全員、悪口で盛り上がって試合に臨んだ、という。
勿論カラッとした、軽口に近いもので、陰湿な悪口ではなかったろうことは、言うまでもない。
たとえば。
「あの、レフト、な。脚短いだろ?お前なら3歩で取れるとこ、あいつ、7歩ぐらいかかるんじゃないか?守備範囲、狭いぞ」
、みたいな、愚にもつかない軽口を言って、その場に居合わせた選手達を笑わせ、その中に、これまでのデータから導き出した、相手選手のウィークポイントを一つ二つ入れてみる。
悪口を言って気を許し、緊張がとれている中の事実は、洗脳の如くに身体に染み通る。
巧みな教導法、誘導術だと言えるし、効果も大きい。
けれど、これが繰り返されていくとどうなってゆくか。
悪口を言って、それで団結力が高まって、試合に勝つ。そうやって勝ち続ける。それを、冷静になった時、思い出したらどんな感興が湧くだろうか。
「人の心は弱い」と言われる。一方で、「あの人は鉄みたいな意志を持ってる」ということもある。
その時々の、認識、それによる判断が意図的に、その都度なされていれば、確固とした(認識、判断による)意志が積み重ねられる。「鉄の意志・強い心」になる。
逆に、その場しのぎの、ちゃんと見詰めない、深く考えないで雰囲気に流されるままに、その意志決定が積み重ねられたら、「人の心は弱い」、の見本ができる。
俳句のことで四苦八苦しているうちに、シナ漁船の体当たり事件。
船長を逮捕、という珍しく強硬な手段に出たと思ったら、案の定、シナより「船長の逮捕は不当だ」と引き渡し要求。
間、髪をいれず、監視船という名の中古軍船がやって来る、ガス田開発の会議は延期する、と「大国」らしからぬヒステリックな通告。
「珍しく強硬な手段に」と思っていたが、西村真悟氏のブログをはじめ、いくつかのブログを見ると、そんな「思いつき」みたいなことではない。
「武力による対立も辞さない」、という姿勢を見せたように見えるけれど、事はもっと深刻だ。
なんでも、最近は(特に今年になって)尖閣諸島近辺では、日本の経済水域(排他的水域)に連日数十隻のシナ漁船が入って、操業しているという。
こちらが、いくら領海だと言っても、シナは自国領だ、として譲らない。
何しろ、我が国の元首相が「(どっちの物か分からないから)今から話し合いましょう」みたいな事を平気で言ってしまう。
それに加えて、シナ漁民の認識は領海云々ではなく、「昔からここで漁をして来たから、ここは自国領だ」という実に大雑把な捉え方。「昔」というのが何年前か、何百年前か、でさえ、はっきりしない。
言ってみれば、そういう違法操業漁船の、これまでの我がもの顔のやり方に、「日本の水域です、出て行きなさい」と言い続け、追い払ったら、別の漁船が入って来て、の果てしない繰り返し、いたちごっこがあって、今回、遂にその中の一隻が居直った、というだけではないか。
海上保安庁が、「逮捕許可を得るまでに半日もかけた」、のではなく、「半日もかかった」のだ、ということが見てとれる。
巡視船に体当たりまでされては、もう逮捕しかない。けど、官邸はなかなか決断しない。それで、半日かかった。
「海上保安庁よ。よくやった!」ではない。海上保安庁にそこまでやらせることになった、現政府の、その場しのぎ、言いわけばかりの施策に問題がある。
現に、昨年こうやって違法行為をはたらいた船は数隻。今年は既に数十隻を超えている、という。
これまでに、繰り返し書いて来たけれど、日本のこの高度な文明と文化を、我々日本人は生まれながらにして持っているのではない。
生まれた瞬間から教えられ続け、途中からは自らの努力で手に入れ、磨き続けている。
そして、人間は(日本人も)生物(なまもの)だ。常に学びつづけ、身につける努力をし続けている。
だからこそ、日本文化を受け継いでいる、と言える。守っている、と言える。
職務としてであれ、何であれ、海上保安庁は終わりのない絶望的ないたちごっこを真剣に、終日、国のために、と、行っている。「確固とした意志」の積み重ねに命を懸けている。
そうやってつくり続けている「鉄の意志」で、絶対にやりたくなかった非常措置(逮捕)を採った。
政府はどうか。「その場しのぎ」で、「あやまらず」、「言い分けばかり」を繰り返して来た政府はどうか。
「僅か二箇月だから」と言うが、僅か二箇月でも、「鉄の意志」の兆しくらいは、本来見えるようになるものではないか。