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抜き書き帳『生家へ』(その8)

2016年05月28日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
【213ページ】
Yは、一所懸命に、何もしていない。Yの友人は、錯覚してるが、私よりはるかに真摯で、明快である。私はどちらの生きかたも、踏襲できない。もともと、定着が怖くて路上にばかり居た男である。

【237ページ】《黒い布》
弟の云うことが本当かもしれない、実際は、俺の知らない「家」の背景からいくらかの援助があったのだろう、だが、俺は、煙草も吸わず、酒も呑まず、どんなに離れた外地に居ても、正確に送金を続けていたのだ。

[ken] 男なら誰しも心の片隅で「定着が怖い」と感じているようです。私も若い頃はそうでしたが、一方では田舎の親戚や同級生たちの「土着」的な生き方に強い憧れを持ち、結果的に自分なりの「定着」的な人生を歩んできました。これからも、そうして毎日を過ごしていくととでしょう。(つづく)
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