たばこの気持ち

☆　先日、研修のため有楽町線「辰巳駅」で下車しました。初めて降りましたが、地下道をくぐって、出口から公園の方に向かうと大きなオブジェがありました。スフィンクスのように、地べたに座っていました。よく観察すると、頭の後方に２本の角がはえています。

☆　あっそうか、辰巳駅だから「辰（竜）」のオブジェなんだ、と自分なりに納得しましたが、文化的価値としてはどうなのかなぁ、と感じた次第です。とりあえず一服しようとスタンド灰皿を探しましたが、公園を抜けるまでまったくありませんでした。

★　とりあえず、ホープスーパーライトのブラック・スペシャルパックが、１口の応募数（３枚）集まったので、プレゼントキャンペーンに応募してみようと思いました。たった１口だけど、「どうせだめだろうけど、当ればいいなぁ」ぐらいの気持ちです。

★　このようなキャンペーンに応募するのは、本当に何年ぶりのことでしょう。ここ数年、宝くじもまったく買わなくなしましたので、抽選に応募して当ることを期待するといった感情が、ほぼほぼ枯れてしまったようです。

★　私にとって白山神社は懐かしい場所です。上京してすぐの学生時代、小石川の学生寮にお世話になり、白山神社は通学コースの終着点でした。低い廊下をくぐっていけば、学校の裏門です。神社のそばには小さな公園があり、スタンド灰皿がありましたので、現在でもたばこの吸える場所のようです。

★　けっして、楽しいだけの学生時代ではございませんでした。封印をしておきたいことも多々ございますが、５５歳の半ばを過ぎてみれば、若輩者だった頃の自分と冷静な姿勢で和解すべきなのでしょう。子どもが学生生活を過ごしておりますので、わが身を振り返りながら、子どもと向き合っていきたいと思っています。

★　１週間ぐらいの間に、早朝東京駅から皇居を歩いて虎ノ門に抜けたり、曙橋の「遊蝶」という行きつけの店で遅くまで飲み、タクシーで皇居のお堀の脇を通り、東京駅の最終の東北新幹線に間に合ったり、八重洲口の新装大丸をくぐり抜け、「ごるふ」という飲み屋さんで歓迎会をしていただいたりする中で、自分にとって東京駅がますます身近になった気がします。

★　東京駅周辺の丸の内口と日本橋口では、まるで違った街のようです。丸の内口を抜けると、新丸ビルをはじめ超高層ビルが立ち並び、路地にも画像のような飾りつけが普通に見えるほど、まるで欧米の大都会と見間違えるほどです。でも、さらに歩をすすめると、景色は一変します。世界遺産に匹敵する皇居があるからですが、あの落差は「すごい」と再認識している次第です。

★　本当に久しぶりのことでしたが、学園祭を見学してきました。喫煙コーナーが遠くに見えましたが、混雑していたので、そこまで行くのが面倒になりました。目の付く場所に灰皿はまったくなく、学生の中で、たばこを吸うことはマイナーになってしまったようです。

★　それでも、遠くに見えた校舎と校舎のすき間の喫煙コーナーや、大学の裏門入口にスタンド灰皿がありました。私は入口のスタンド灰皿で一服してみました。私の学生時代と比べたら、学内や学生の雰囲気は一変し、きれいで穏やかな空間になっていました。でも、どこかさびしいそうに感じました。

★　これまた、かつては多く見られたゴミ箱付きのスタンド灰皿です。とっくに耐用年数を過ぎているようですし、本体下部の「文京区」という文字もかすれてしまっています。信号の脇にありましたが、赤信号を待っている間の一服や歩行中の一服は、ますます許されなくなることでしょう。

★　ゴミ箱付きのスタンド灰皿を自治体や町内会が設置し、ゴミや吸い殻がたまったら人手をかけて片付ける。そんな時代が一般的でした。しかし、２００８年１１月１日現在、文京区内に残っていたスタンド灰皿は数少ない風景であり、おそらく新しいスタンド灰皿に更新されることなく、消えてしまう景色なのでしょう。

★　先日、文京区内を歩いたのですが、横断歩道の脇に壊れかかっても、しっかりと存在感のあるスタンド灰皿を目にいたしました。昨今、街や公園からスタンド灰皿が撤去され続け、指定された場所以外の公的な空間で、身近に灰皿を見つけることができなくなりました。

★　画像のスタンド灰皿は、ＪＲ田端駅から山手線内側の坂を上り、下り坂になったあたりで目にしました。少し前まで、あれだけ存在したスタンド灰皿の中は、真新しいまま倉庫や施設の片隅にまとめて放置されているのでしょうか。それに比べて、このスタンド灰皿はガタガタにされても、こうしてがんばっています。健気な姿に感動させられました。

★　昨夜（11月6日）、近くのコンビニにブラックのショートホープが３つ残っていたので、その一つを買ってきました。今夕も残っていたら買おうと思っています。渋い感じのライターも付いているので、お得です。

★　ショートホープといっても、オリジナルの強いタイプではなく、タール６ミリのスーパーライトです。普段、自分が吸っているマイルドセブンと同じ数値なので、この週末はショートホープ中心で過ごそうと思います。

★　あれほど、同じテーブルで食事をするときに、嫌な顔をして、絶対に許してくれなかった私の喫煙について、もうすぐ二十歳になる子どもが寛容になったようです。先日、三田の焼肉屋へ呼び出し、一緒に焼肉を食べたのですが、「たばこ吸ってもいい？」と聞いたら、「いいよ」とあっさりしたものでした。

★　会食の途中、たばこがきれたので、「たばこ買いに行ってきていい？」と聞いたら、「たまにしか会えない息子と食事をしているときに、わざわざ中座してまで、たばこを買いに行こうとする親って、よくないと思うよ」と、きっぱり断れました。うーん、余りの正論にグーの音も出ませんでした。

★　もう少し、ケータイカメラを高画質に設定して、気持ちを落ち着けて撮影すれば良かったのですが、画像中央の凹んだ部分が東京駅です。皇居と東京駅は案外近くて、皇居前広場と東京駅丸の内口は直線で結ばれていることがわかります。

★　皇居一帯は、文句なしに「世界の絶景の一つ」だと再認識させられました。植栽の手入れにもお金をかけていますし、日本の美が維持管理されています。広々と清々とした空間が、首都圏のど真ん中にある奇跡に改めて感動しました。たばこは吸えなくても、心の一服のできる場所なのです。