桜前線開架宣言 | |
クリエーター情報なし | |
左右社 |
☆☆☆☆☆
久しぶりの、五つ☆、コストパフォーマンス最高。
1970年以降の生まれの四十人の短歌を網羅。
最近、短歌に凝って、各人の歌集を買いだしているのですが、
薄めで、すべての歌が気に入るわけでもなく、一冊1600円前後で高め。
そこへいくと、この本、1600円×40=64000円の価値あり。
お一人56の歌が並んでいるのですが、お一人一人の個性があって、
じっくりと味わう事もでき、とっても素敵。
初めての方も多く、ガイドブックとしては最適でおます。
気にいった歌の数の多い順に上から紹介すると。
加藤千恵・・・・あたしってどうやって生きてたんだっけ? あの日あなたと知り合うまでは
松村正直・・・・忘れ物しても取りには戻らない言い残した言葉も言いに行かない
岡崎裕美子・・はい、あたし生まれ変わったら君になりたいくらい君が好きです。
今橋愛・・・・・・たくさんのおんなのひとがいるなかで
わたしをみつけてくれてありがとう
望月裕二郎・・この世からどっこいしょってたちあがるなにもかけ声はそれでなくても
中澤系・・・・・・かみくだくこと解釈はゆっくりと唾液まみれにされていくんだ
堂園昌彦・・・・ベランダに冬のタオルは凍り付きあなたのきれいな感情を許す
永井祐・・・・・・この文面で前にメールしたことがあるけどいいや 君まで届け
雪舟えま・・・・ホットケーキ持たせて夫送りだすホットケーキは涙が拭ける
内山晶太・・・・少しひらきてポテトチップを食べている手の甲にやがて塩は乗りたり
大松達知・・・・なにゆゑかひとりで池を五周する人あり算数の入試問題に
岡野大嗣・・・・ハムレタスサンドは床に落ちパンとレタスとハムとパンに分かれた
加藤千恵さん、ダントツの一位、ほぼ半数の歌がお気に入りでした。
早速、歌集、手に入れたいですね。
また、これと同じような、若手の方が多く紹介されている本、欲しいですね
どなたか、ご推薦ください・・・・・。