おしまいの噺 | |
クリエーター情報なし | |
アスペクト |
☆☆
貧乏にも、打ち勝つ、大正生まれの女性。でも、父はあの、志ん生。
底抜けの貧乏も、並外れているが、それでも、母親と二人の弟(馬生と志ん朝)
そして、妹との六人家族で、戦争を挟んで慎ましやかに生きる。
尊敬に当たるのは、志ん生の妻であり、作者美津子さんの母,りんさん、。
内職しては、着物を売り、亭主は呑んだくれだが、噺だけは上手。
落語家というだけで、稼ぎは少なく、すぐにでも逃げだしたくなるのに
子供四人を育てあげる。いや、亭主までも面倒をみる。
二つのコロッケを四人でわけるなんぞ、今の子供らには解らない「一杯のかけそば」状態。
でも、そんな志ん生も、賞を頂いた時には、高座に「替り目」をかけて
女房への感謝の念をあらわしたと。
姉の美津子さんも、志ん生襲名について、馬生の立場も思い、志ん朝の立場でも思いながら
最後には、名前なんてどうでもいいと、もっと長く高座に上がり続ければそれで良かった、と。
芸人は死んじゃうと芸ごと持ってかれちゃうんですよ。それが悔しくて、悲しくてしょうがない。
年を取れば取るほど味が深まる芸、落語。名人になるには、まず長生きすることが必要ですな。
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