春うららかな庶民の街リューリン・・・ と、そこへTel!! あっ、ともだちのセフドだ。
「よォ~!! 元気?あのさァ、ディアド(じいちゃんの意)・アレクサンデル知ってるんだって?」 う~んと・・・ あっそういえば最近、ソフィアの中心部の「イヴァン・ヴァゾフ劇場前でシャフ(つまりブルガリア語でチェスのこと)をやっているじいちゃんたちとちょっと話して写真を撮らせてもらったんだワ。でもなせウチの近所に住んでいるセフドから彼の名前が? 彼はまだじいちゃんじゃないんだけど・・・
話を聞いていくと実は偶然話したこのアレクサンデルじいちゃん、ソフィア周辺のチェス好きの間でけっこう強いんだそうです。
セフドは大のチェス好き・・・なのは知ってたけど、そんな街角のモサどもとも対戦経験があったとは!! 彼によると、ウチのリューリン区もチェス人口は多いけど(確かにパザールのバス停のところでいつもおっさんたちが人だかりを作ってチェスで対戦してますが・・・)本当に強いのは(と言うか、彼曰く、彼より強いのは)一人しかいないんだって。ホントかァ? それにしてもいつの間に「リューリン区トーナメント」が行われていたんだ?!
基本的にこのチェス好きメンズの試合、飛び込みでも参加できるようです。以前はリューリンの住民だったアメリカ人のマテューもチェスが好きで、その話をすると「チャンスがあったらぜひ挑戦したかったなー」なんて言ってます。そんな感じで輪が広がっていくので、中高年を中心に横のつながりがけっこうあるらしい。公園の一角を占める「ストリート・ファイター」系の人々だけでなく、ネット上でも国内外を問わずチェスを楽しんでいます。ペルニックの元大家ゲオルギは、スペインに引っ越していったチェス仲間のエフゲニをネット上で捕まえてしょっちゅう対戦してました。
「あのさァ、ディアドが『写真くれ』って言ってるよ。いつくれるの?」
・・・確かに撮らせてもらったんだからあげないとネ。でもアレクサンデルじいちゃんはストリート系でメアドがあるようにも思えないので普通に写真を現像して持って行かんといかん・・・ 電話ではテキトーに 「あ~・・・持ってく持ってく!!」と言ってしまいました。でも何か楽しそう・・・ 日本では父に将棋を習い、駒の動かし方くらいは知ってるけど、チェスはな~・・・ でも少しできるようになったらいいかな? にしても、チェスも将棋も男性の人口が多いのはどうしてかな?
ちなみに・・・ブルガリアでは「~を専門にする人」、「~を特に愛好する人」のことを「~ジイ」(複数。たぶん)と呼んだりします。例えば「タイヤ屋さん」のことは「グマジイ」(タイヤ=ゴム=グマ)、(カメラの)ニコン愛好家のことを「ニコンジイ」、はたまたコーヒー大好きな人は「カフェジイ」だったり・・・ そうするとチェス愛好家のことは「シャフジイ」かな?と呼んでいたような・・・ まァ、いずれにしてもチェスをしに集まってくるのはじいちゃんばっかりだから『シャフ爺』でぴったりだっ!!