図書館好きなので図書館を舞台にした本が出るたびに手に取ってしまいます。
『ちゃっけがいる移動図書館』は、30代非正規勤務独身女子が主人公。
真面目で不器用で空気が読めなくて、夢も気力もなく毎日を過ごしている彼女の暮らしに突然子犬がやってきます。
成長物語っていうと10代を思い浮かべがちですが、30代だって成長する!
子犬との出会いが暮らしも意識も周りとの関係も変えていく……読後感が暖かくて優しい物語です。
物語の中で彼女の借りている本や読み聞かせしている本、利用者にお勧めする本にも注目。
彼女の気持ち、心中を表す重要な小道具だと思います。
表紙のイラストもやわらかい日差しが素敵。
私は中扉のボールを追いかける ちゃっけのイラストが一番好きです。