殺伐とした事件や混迷の時代を感じる新聞の中で、
温かい気持ちにさせてくれる小さな記事をみつけました。
(記事より )
4年ほど音信が途絶えていたA君とBちゃんから近況が届いた。
二人は病気や事故自殺で親を亡くした子ども達を支援する
「あしなが育英会」の奨学生の集いで出会った。
A君は13歳で父親を、Bちゃんは16歳で母親を自殺でなくした。
そんな二人が同じ班になって、我が家に「交際宣言」の
メールが届いた。以来はがきやメールで吉報が続く。
「お腹に命が宿りました」「結婚します」
「長男誕生、月と命名。闇を照らすような生き方をして欲しい、
との願いを込めました。」
「二男誕生、月がふたつで朋と命名しました。」
そして先日、我が家のポストに入っていた一枚のはがきに、
3人のちびっこの笑顔が並んでいた。
月ちゃんと朋ちゃんと、生後8か月の空ちゃん
Bちゃんに電話を入れると、元気そうな声が聞こえた。
「空に月がみっつ。みんな楽しく、にぎやかにやってまーす」
という記事でした。
悲しみや苦しみを抱えて生きて来た二人が、支え合い共に歩き
出した時、今までとは全く違う未来が待っていたのですね。
空に月がみっつ、なんて素敵な言葉でしょう…
私は、悲しみや苦しみがあっても、前を向いて歩いて行きたいと
思っていました。
でもそれは、容易いことではなかったけれど、この若い二人は
手をとりあって、前を向いて歩いているのです。
子どもという希望の光に照らされながら…
新聞の片隅に、温かい陽だまりを見つけたような
そんな気持ちになりました。
Aちゃん一家の幸せのお福分けが、私のところにも来たようです。