~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

永くつかう国へ

2012-05-13 14:45:51 | 日記
3月19日の新聞にあった、毎日広告デザイン賞の「先を見つめる」の

作品の1枚の写真が目に留まりました。

古そうな木製のスプーンのような、ヘラの様なものが写っているの

です。

写真に添えられた選評を読むと、『「これからの日本」というテーマ

の作品で、きめ細やかな板の上に、先の随分すり減った木製の

ヘラがあり、何だろうと視線をずらすと右下に小さく

「永くつかう国へ」と…

震災があり、豊かさや便利さを追求してきた私たちが忘れていたこと

何か変えなければならないと思い始めたこと…が、

添えられた言葉が控えめだけに、様々な想像を呼び起こす。

「これからの日本」への思いを込めた優れた作品。』とありました。

写真のヘラは、受賞者のお母さんが20年以上使っている

料理用のヘラだそうです。

この写真を見た時、なぜか心に響くものがあったのは、使い込んだ

道具とそれを使って来た人の温かみが、感じられたからでしょうか

ふと、初女先生の道具を思い出しました。

ガイアシンフォニーの映画に出てくる「すりこぎ」は勿論ですが

お鍋も、私が思わず「先生、この鍋むかーし家にもあった!」と

言ってしまったくらい懐かしいお鍋がありました。

ご飯を炊く電気釜も、今どき売ってないような古い型でした。

「いのちをいただく」と、食材のいのちを大切にされる先生は

物にもいのちがあると、ささやかな物であっても大切にされます。

イスキアで、お菓子を包んだ包装紙を先生が丁寧にのばして

畳まれているのを見た時、初女先生はどんなものでも大切に

扱われるんだなと思いました。

先生は「私、つましいのよ」と言われてましたが、豊かさ

便利さを追求してきた私たちが、忘れ捨て去ってきた心を

初女先生は伝えて下さっています。

「永くつかう国」だった日本が、いつの間にか消費が美徳と

なってしまいました。

物でも人でも、やっぱり大切にされることが幸せなんですよね。

初女先生を想うだけで、心が満たされしあわせになるのは

先生の深い母性を感じるからでしょうか。

今日は母の日、初女先生、ありがとうございます!



コメント
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