~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

足の裏の声を聞く…

2013-02-01 23:37:51 | 日記
朝刊の一面の「大津自殺いじめ原因」という文字が目に飛び込んで

きました。

11年に自死した少年の死の原因が、いじめだったと認められたのです。

亡くなった少年は13歳…

自死ではなかったけれど、うちの子も13歳だった…

私は、息子を亡くした後、息子がいない現実が受け入れられなくて、

もがき苦しんでいた時、高史明さんに手紙を書いたことがあります。

高さんの息子さんは「ぼくだけは ぜったいにしなない なぜなら

ぼくは じぶんじしんだから」という言葉を遺して12歳で自死

したのです。

高さんがまとめた「僕は12歳」という息子さんの詩集を

私は、結婚する前から持っていたのです。

高さんは、私に直ぐにお返事を下さいました。

息子の姿を追い求めていた私には、そのときの高さんの言葉を

理解することが出来ませんでした。

先日、子どもが図書館から借りて来た「いじめられている君へ

いじめてる君へ いじめを見ている君へ」という本の中に、

高さんの文章が載っていました。

「死にたい」と言って訪ねてきた中学生に、高さんは

「死にたいって、君のどこが言っているんだい。ここかい?」と

頭を指差すと少女は頷き、高さんはとっさに「君が死ねば

頭だけじゃなく、その手も足も全部死ぬ。先ず手をひらいて

相談しなきゃ。君はふだん見えない足の裏で支えれて立っている

足の裏をよく洗って相談してみなさい。」と言ったそうです。

数ヵ月後、少女から「足の裏の声が聞こえてくるまで、歩くことに

しました」という手紙が来たそうです。

高さんは「命は一つだから大切なのでなく、君が家族や友人達と、

その足がふみしめる大地と繋がっている存在だから貴重なのです。

切羽詰まった時こそ、足の裏の声に耳を傾けてみてください。」

と、書いていました。

息子さんの死をきっかけに、死を見つめ続けて来た高さんの

言葉が、心の深みに降りてきます。

何年たってもいじめは無くならず、いじめを受けた子ども達の死が

後を絶ちません。

難しいけれど、私たち大人が自分の言葉で「いのち」を

語らなければ…

生きられるいのちをいのち一杯生きるために…



コメント (4)
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