~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

星野道夫を感じるとき

2016-08-27 18:38:24 | 日記

昨日は銀座から渋谷へ行き、生活感のない街を歩くと

こんなにも疲れるものかと思いました。

毎日が祭り騒ぎのような、おもちゃ箱を

ひっくり返したようなところで働いている人は、

心と体が疲弊してくるのではないかと

思ってしまいました。

こんな雑踏の中でも、星野道夫さんなら

心の中にアラスカの自然を、クマをカリブーを

思い描くことが出来たのであろう…

動物園の疲れた動物しか知らない私は、

星野さんの写真を思い浮かべる、それだけでも

ふっと心が楽になる

 『ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、

 もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと

 流れている。

 日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを

 意識できるかどうか、それは、

 天と地の差ほど大きい   星野道夫 』

今日は一日、星野さんの本を読んで、アラスカを

星野道夫の世界を旅していました。

どの写真を観ても、懐かしさを感じるのは

なぜでしょう…

それは、枯渇していた魂が、帰るべき世界を

星野さんの写真に見つけたからでしょうか

読んでいて、やっぱり初女さんと星野さんは

繋がっていたと思えました。

星野さんがムースの頭をスープにした

ヘッド・スープを口にしたときの言葉に

初女さんが重なりました。

 『生きる者と死す者。有機物と無機物

 その境とは一体どこにあるのだろう

 目の前のスープをすすれば、極北の森に生きた

 ムースの体は、ゆっくりと僕の中に

 しみこんでゆく。その時、僕はムースになる。

 そして、ムースは人になる。

                星野道夫 』

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする