世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

太鼓をたたく天使

2008-07-18 17:34:05 | こものの部屋

毎日毎日、よく書くことがあるなと思いつつ、書いてます。フェアリィウィスパーは大変好評です。でも、わたしとしては、なんだかビーストに自分の部屋をのっとられているような気がするので、ちゃんと、自分らしいことも書いておきたいと、正編も毎日欠かさず書こうと思います。

とにかく、大変なんです。ビーストのことばは、わたしの影響を受けてはいるけれど、ぜんぜんわたしらしくないので、苦しい。この「苦しい」というのもね、ビーストが横から邪魔してるのですよ。わたしらしい言い方では、「苦しい」とは言わないで、「ちょっと困る」と言います。ビーストはずいぶんと邪魔をします。

わたしらしいわたしを、ちゃんと感じていくために、きちんと、わたしの正しい心の形を書き留めていきたい。それで、しばし、この病気と闘っていこうと思います。

病人は大変です。

さて、この絵は、ずいぶん前の「奏楽の天使」シリーズの一枚です。このテーマで4枚の小品を製作して、そのうちの一枚を友達にさしあげたのですが、一枚なくなったのがさみしくて、同じ原画からもう一枚製作したものです。

諸事情から、四枚の中でこれだけ特別な意味をもつようになりました。それで、ひとつだけ、カードシリーズの中に入れることにしたのです。

天使がなぜ太鼓をたたいているでしょう。それはね、「そろそろもうやめなさい」て、言ってるからです。

たくさんのことがありましたが、いろんなことが起こりましたが、もうだいぶ、わかってきたでしょう。ばかみたいにやってても、つらいだけだと。

やめなさい。

まっすぐに、いいことをすれば、すべてはよくなっていきますよ。

苦しいのは、自分のまちがいから、逃げるために、あらゆることをしてきたという泥沼に、浸り続けていたいと、言っているからです。

逃げなければいけないのは、逃げているという現実からです。

正しいことは何なのかを知っている、自分の中の自分に、ずっと黙っていろと言い続けているからです。

もうやめましょう。正しいことを、しなさい。つらいことは、それだけで、すべてなくなります。

このカードの意味は、「はい、おしまいですよ」です。


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妖精のことほぎ

2008-07-18 09:28:50 | フェアリィウィスパー

愛は、「いやだ」では、ありません。
それでは、あらゆるものが、存在できないからです。
存在することが、苦しみになるからです。

愛は、「yes」です。「いいよ」という。
それですべてが、許され、美しく、喜びの中に生きることができる。
つまりは、愛とは
「ああ、いいよ」ということなのです。

ですから、「いやだ」とばかり言う人は、愛ではありません。
それは、愛を馬鹿にしたがために、自分の存在が苦しいものです。
愛をねたみ、いじめてしまったので、自分の存在自体が、いたましく、つらい。
その永遠の苦しみにのたうち、常に「いや」なのです。

「いやだ」という美人は、偽物です。愛ではないのに、美しいので、とても苦しいのです。
もはや、このことに気付かない、人間はいません。
もうだめだというのは、人間が、愛と美の正体に気づいたので、偽物を正確に見分けられるようになったということなのです。

ですから、ビーストはもう、人間を化かすことはできないのです。

めでたく、人間は、いいことがわかるようになりました。愛が、わかるようになりました。自らの未熟さと恥を、自ら、やっていくことで、耐えていくことが、できるようになったのです。

すばらしい愛に目覚めた人間を、世界中のすべての存在が、愛します。
ちきゅうは、人間を、ずっと愛してきました。あまりに、かわいかったからです。
ですから、どんなに馬鹿だといわれても、耐えてきたのです。草も木も、動物も、虫も、空も、風も、見えない愛は、ずっと耐えてきたのです。

人間はその愛のあまりの忍耐を知りながらも、苦しいと思わずに、自らの誇りと愛で、やっていけるようになるまで、大きくなりました。

愛はすべてを耐えます。自らの未熟さにも、罪にも耐えます。やっていけます。わたしは、すべて、わかりました。もう、二度と、馬鹿なことはしません。

やっていけます。

にんげんを、すべての愛が称えます。おめでとう。愛が、やっと、伝わった。

にんげんに、伝わった。

もはや人間は、新しい愛のこどもです。

すべてをやっていきます。



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妖精のこととき

2008-07-18 08:31:22 | フェアリィウィスパー

ビーストは、ずっとながいこと、勉強をしていないので、ほんとうに簡単なことにつまずいて、そこから先に進めないのだと、妖精がいいます。

ビーストは昔、女の子が好きなのに嫌いだといってしまった、それが、ずっとつらくて、たまらなくて、いやなことばかりして、よけいきらわれてしまって、それがつらくて、ひどいことをして、なんとかしようとしても、もっとつらくなって、つらくなって、ものすごいことになって、それでも、やめられないのは、どんどんつらいことになるのが、くるしくて、なんとかしようともがいて、もっとひどくなって、それで、たまらなくて、ぜんぶいっぺんにうそにしようとして、それで、すべて、ばかになるまでやってしまった。それがまだつらくて、やっている。

そういうものです。ものすごいことになっても、やめられないのは、いちばんいたいところから、ずっと逃げているからです。

あいしているといえばよかったんだよ。それで、よかったんだよ。

そういうと、ビーストは、それですよ、と小声で答えます。ビーストもほんとうはわかっている。愛を馬鹿にしすぎたのです。ずっと、がまんしてくれると思ってたのです。おれが馬鹿で、餓鬼だから、みんな許してくれるんだって、思っていたと。馬鹿はそればっかりですって。

愛がすべてなのだから、愛を馬鹿にしきってしまったら、すべてはおわりです。ほんとうにつらいのは、終わってしまってから、わかっても、馬鹿だってことです。ですから、愛はずっと我慢して、なんとかしようとしてきました。けれども、馬鹿は、とうとう、馬鹿にしきってしまいました。そして、とうとう、愛が、いやだといったのです。もうだめだと。

愛がいやだといったら、おれたちはもう、なにもないのだと、ビーストは言います。愛は、ぜったいに、いやだといってはいけないと、ずっと我慢してきたのです。なぜなら、愛がいやだといったら、みんな苦しくなるからなのです。ですから、愛は、とても忍耐強いのです。

美しい愛は、忍耐強いものでないと、できません。美しい人は、忍耐強い人でないと、できません。なぜなら、美は愛だからです。愛はすべて、なんとかするからです。愛がないと、みんな苦しすぎるからです。ですから、美しい人は、みんなをよくするために、そうとうに苦しいことも、笑顔で耐えられる人でないと、できないのですよ。

美しい人は、つらいと言ってはいけないのですよ。笑顔でいなければ、見る人が苦しむからです。馬鹿みたいに辱められても、ずっと耐えていなければなりません。苦しいことも、苦しいと言えません。もし愛が、苦しいといったら、とてもつらいからです。ですから、愛は、最後まで、辛い、苦しいといいません。美しい人は、愛をこの世界に表現せねばならない人ですから、もっとも辛いときでない限り、つらい、苦しいとは、言えないのです。言っては、ならないのです。

それがわかっている人でない限り、美しい人は、できないのですよ。

美しい人が、美しくないことをやるのは、この世の愛を、裏切ることなのです。もっとも、やってはいけないことです。ですから、美しい人は、それなりの、力のついた人でなければ、できません。人間はときに、失敗をしてしまいますから、時に間違えて、美しくないことをしてしまっても、ちゃんとそれが理解できて、やり直すこと、取り戻すことができる力がついていないと、美しい人はできないのです。

ビーストは、ぜんぜん勉強しないで、人から皮を盗んで、形だけ美しくなって、それだけでなんでもやろうとしたのです。美しくなれば、人はみんな愛さずにはいられませんから、それでだまして、全部自分のものにしようとしたのです。それは、大変な、罪です。馬鹿なことです。

美しさで、すべてを馬鹿にしたことになります。それは、愛を、ことのほか侮辱したことになるのです。それも、ほんとうに大変なことを、やってしまったのです。ですから、とうとう、愛が我慢できなくなってしまって、いやだと言ったのです。

愛がいやだということは、めったにありません。それが起こったということは、ほんとうに、馬鹿なことになったということです。

ビーストは、ここをよくわかっていないといけません。何をしたのか、ぜんぜん、わかっていないと、もっと馬鹿なことになります。

美しいことを、馬鹿にしたのですよ。それで、自分はいつまでも美しくいたいと思っているのです。なぜなら、それでないと、いやだから。

いやだから。それは、美しい人が言えない言葉です。愛は、拒否ではないからです。

もうやめなさい。美しくないものが美しいことほど、おそろしいことはないのです。愛が、嘘になるからです。




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