世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

オオイヌノフグリ

2009-04-02 12:57:20 | 花や木
昨日と同じフィールドで撮ったオオイヌノフグリです。かわいいでしょう。毎年毎年、あきもせず、同じ花ばかり撮ってしまう。小さな箱庭ですから、花の種類などたかがしれていますしね。でも毎年毎年、あ、また咲いてくれた!と思うととらずにいられない。去年と同じでも絶対に同じではない、今年の花。

オオイヌノフグリ、ハコベ、オランダミミナグサ、ホトケノザ、カラスノエンドウ、ナノハナ、タンポポ、シロバナタンポポ、…毎年撮る花はほんとそれくらいですね。でも楽しくて、うれしくて、撮ってしまう。また咲いた、また咲いた。それだけでうれしくなる。ずっとずっとずうううっと、咲いてくれるんだ、きっと。来年の春も再来年の春も出会えるに違いない。こんな小さな花の中に、大きな大きな永遠の幸せが見える。

くすのきのことは、今は深く考えないようにしています。のっぱらのふちっこに立った、ちっぽけなくすのき、きっと工事の邪魔になってしまうでしょう。切られてしまうでしょう。深く考えすぎると傷つきすぎてしまうから。どこかで、永遠と手をつないで何かに涙をふいてもらわないといけません。

木は、切られてしまったら、もう会えない。でも花は、道端の何気ない花は、来年も再来年も、ずっと会えるんだ。わかれのときなど、永遠に来ないのだ。そう思う。どこかののっぱらがなくなっても、どこかの小さな道端に咲く。絶対に、にんげんのそばから消えていかないのだ。

わたしたちをみすてることはないのだ。

道端の花は。




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